はじめての一人富士登山

富士宮口+御殿場口

2000年8月19日(土)〜20日(日)


「頂上での御来光」、「御鉢回り」、「剣ヶ峰に到達(3776m地点)」、
「影富士」など、すばらしい体験をしました。

【他のページへジャンプ】       7   10 11 12
   
■深夜、赤岩八合館を出発し、頂上へ
20日(日)深夜2:13 赤岩八合館を出発

 なかなか眠れず、ときどき腕時計のライトボタンを押しては、
 現在時刻をのでした。「まあ、横になっているだけでもいいか」という感じです。
 横になっている間、2回ほどウーロン茶を飲みました。

 01:54 起床。といっても、横になっていただけでしたが(^^;)。
 須走口の七合目(2900m付近)の太陽館のときよりも、順応が遅い...。
 太陽館のときは、脈拍も落ち着いて、眠ることもできたのですが。
 ここは3260m付近。気圧は私の時計で683hp(ヘクトパスカル)。
 私の場合、順応には、もっと時間が必要なのかもしれません。

 私が起してしまったわけではないと思うけど、
 ほぼ同時に他の人たちも起きはじめる(^^;)。
 やはり、2時出発の方がけっこういらっしゃったようです。

 02:04 靴を履いて外へ。
 トイレへ行く。ここは50円!安い(^^)。一般的には100円です。
 セーターとレインスーツの関係で全然寒くありません。
 頭の上にタオル。その上に帽子。その上にヘッドライトを装着。
 さらにその上にレインスーツのフード。
 あったかい(^^)。
 はるか下方に、夜景が見えてきれいです。

 2:13出発。
 ちょっと行くと「山頂迄1時間30分」の立て札。
 あらためて、「私の場合は、体が重いから2時間はかかるだろう。」と思う。
 それに夜道だし。
 出だしは岩場ではなく、砂地。傾斜は、やや急だけど、さほどすべる事もない。
 ロープもきちんと張ってありますし。

 2:19 3290m付近。呼吸に注意して進む。
 ほぼ真上に、お月様が出ている(^^)。

 2:20 赤く点滅するライト装置の場所に到着。
 ブルドーザ道と交差している場所なので、道を間違えないための配慮らしい。
 軍手を外してメモをとっていても、さほど寒くない。
 月明かりのおかげで、ヘッドライトを消しても真っ暗にはならない(^^)。
 お月様に感謝しながら進む。
 実際に、お月様の光を頼りに、ライト無しで歩いている人もいました(^^;)。
 お天気に恵まれているからできる技です。やはり危険に違いありませんので、
 ライト無しは、お勧めしません(^^;)。

 上の方をみれば、何の施設の明かりも無い。
 登山者のライトが、ときどき見えるだけ。
 山小屋も、先ほどの赤岩八合館が最後。途中に山小屋は、もう無い。

 2:26 さほど寒くないので、レインスーツのフードをとる。
 頭は、タオルと、その上に帽子の状態。


2:30 八合目 見晴館跡に到着

 2:30 山小屋だった跡地に到着。3350m付近。
 ガイドブックによれば、昔は「見晴館」という山小屋があったらしい。
 正式には、さきほどの「赤岩八合館」は七号九勺。
 この、見晴館の跡地が八合目らしい。

 この付近は、ゆるくて歩きやすい足場。
 もっとも、岩や石がゴツゴツしているのに変わりはないのですが。
 ロープが張られているので、深夜でも道を間違える事は、まず無いと
 思いました。ロープを目印に登っていく。

 2:36 3370m付近。ロープが途切れる(^^;)、、、、。
 しばし、キョロキョロの状態。昼間なら、すぐ判別できるのでしょうが、
 深夜なので、ちょっとまごつく。本当はすぐわかったかもしれませんが、
 高山病の初期症状で、思考力も低下していたのかも(^^;)。

 続きのロープを見つけ、登りを続行する。
 右へ行ってしばらく歩くと、今度は左。
 ジグザグの道をひたすら登ります。
 石や岩のつぶも大き目で、ちょっと歩きにくい。

 3380m付近で、再びロープがなくなる(^^;)、、、。
 夜間登山にとっては、誠ありがたくない事。
 ヘッドライトを使っても続きのロープが見えない。
 感を働かせて注意しながらゆっくり進む。

 2:40 3390m付近。一歩一歩ゆっくり進む。
 前を歩いていた人たちとだいぶ離れてしまった模様。
 はるかかたな上方に登山者のライトが、かすかに見える。
 ちょっと心細い。しばし、ロープ無しの道が続く。

 2:44 3405m付近。ロープが見つかる


    フラッシュを使い、夜道を撮影してみました


 2:47 3410m付近。
 後ろから登ってきた外人さんたちに道を開けるため休憩。
 やっぱり外人さんは足が長いから(^^;)イイナー。
 カメラはポシェットに入れていたけど、出し入れがめんどうなので
 首からさげる。インスタントカメラだから、軽いので首にも負担は
 かからない。
 気が付けば、帽子の下のタオルがけっこう汗っぽい。
 2:48スタート。

 しばし行くと、またロープが無くなる。
 ロープが途絶えたり見つかったりの繰り返し....。
 
 2:53 3430m付近。気圧は667hp。続きのロープが見つかる。
 ちょっと心臓の鼓動が速いので休憩。脈は120回/分。
 
 下方に登山者のライトがところどころ見える。
 上方は、すこしだけどライトが見える。

 星がとてもきれい(^^)。
 お月様もほぼ真上。
 「FRISK ペパーミントタブレット」を3粒ほど食べる。
 鼻からの呼吸が楽。とても気持ちいい(^^)。
 ここでも、「買ってよかった」と思う。
 ウーロン茶を飲む。とてもおいしく感じる。

 休憩している間に、後ろから登ってきた皆さんが先に行く。
 ある二人組の男女。後ろの女性が金剛杖につかまりながら
 登っている。 前を歩く男性が杖の端を、後ろの女性が
 反対側の端を持っている。
 「なるほど、こういう金剛杖の使い方もあるんだ」と感心する。
 何故か蒸気機関車(SL)の動輪の連結棒を連想する(^^;)。

 2:59スタート。

 あたりを見回してもロープが見つからないときは、
 代わりに「登山道」と書いた標識を頼りに進む。

 3:02 3455m付近。今までは、ほとんど無風状態でしたが、
 やや風がでてくる。

 3:08 3480m付近。。やや大きめの「登山道」の立札を見つける。

 3:16 3515m付近。「落石注意」の立札。
 登山道のすぐ上に、大きな岩があってちょっと恐い(^^;)。

 3:23 3535m付近。気圧は658hp。休憩。
 岩に腰掛けて休む。
 赤岩八合館を出発してから、座って休んだのは、はじめて。
 ウーロン茶を飲む。これまでもそうだけど、
 まるで日本酒をオチョコで少しだけ飲む感じ。

 試しにヘッドライトを消してみる。
 やっぱり、お月様のおかげで明るい(^^)。
 月明かりで私の影が見える。
 このときも、これなら電池交換は楽だと感じる。
 ライトがまだ点かなくなったわけではないけど、
 スタートしたときに比べて暗くなってきたので
 いい機会だと思い、実際に電池交換をする。
 古い電池と新しい電池が混じらないよう、
 そして、ゴミを散らかさないように注意して交換する。
 交換後、出発時のような明るさが戻った。

 3:33スタート。

 3:36 3545m付近。「上り優先」の立札を見つける。
 「登り」でも「上り」でも同じ意味なんだと思う。

 3:42 3570m付近。655hp。
 岩に座って休憩。
 気が付けば、再び無風状態。 
 この付近は、足場を選んで登るような道が続いている。
 だけど、相変わらず右へ行ったり左へ行ったりのジグザグの道。

 頭のタオルは汗がたくさんの状態だけど、
 体のほうは汗で蒸れることもなく快適。
 やっぱり下着、シャツ、レインスーツは、ちょっと高めでも
 汗の排出性に優れたものを選ぶのがいいみたいです。
 3:45スタート。

 3:54 3610m。「落石の恐れあり」の立札がある。

 3:58 3630m付近。前方に鳥居を発見!


3:59 御殿場口の山頂に到着

 3:59 御殿場口登山道の終点。山頂です\(^_^)/。

 ちょっと離れて左上の方にも鳥居が。
 富士宮口登山道の終点の鳥居でした。

 4:01 「御殿場口下山道砂走り」の標識を見つける。
 ちょっと休憩。
 4:04 さらに上の方を目指してスタート。

 剣ヶ峰(最高峰)の観測所へ行こうか一瞬迷ったけど、
 他の皆さんと同様、反対方向へ。
 山梨県側の終点の方へ歩くことにする。
 剣ヶ峰までの道が暗くてよくわからなかったし、
 ここは安全策をとって、皆さんと同じ方向へ歩くのでした(^^;)。




4:14 3665m付近。648hp。
小高い丘のようなところに登り岩の上に座る。
御来光はまだだけど、東の空が明るい。

4:17 近くの方にお願いして
記念に写真を撮ってもらう

装備は、上からヘッドライト、帽子、
タオル、ゴアテックスのレインスーツの上下
腰のあたりに黒のボシェット。
写真では見えませんがトレッキングシューズ。

レインスーツの下にはセーターを
着込んでいます。 

ストックや金剛杖は使用しませんでした。



 あたりを見回すと、みんな、座って御来光を待っています。
 私の近くの方は、ざっと数えて100人くらい。
 御来光を見るのに、お勧めの場所なのかもしれません。
 この小高い丘のような場所の名前は、わかりません(^^;)。

 4:23 ウーロン茶を飲む。まだ200ml位残っている。
 もともと飲みかけで400ml位残っていたものを持参。
 なので、五合目から頂上までで200ml位しか飲んでいない。
 赤岩八合館ではたくさんお茶を飲んだし、八合目から上は夜間登山で
 さほど咽が渇く事も無かったためですね。

 東の空が、さらに明るくなる。
 こうして座っていると、やっぱり寒い(^^;)。手も冷たい。 
 歩いていたときは、全然平気だったのに。

 4:29 お世話になったヘッドライトを消灯し、ザックの中へ。
 ペパーミントタブレットとブドウ糖が美味しい。
 お世話になったお月様も、まだ見える。

 時々、ドイツ語、フランス語、英語、中国語、韓国語が聞こえる(^^;)。
 外国の方もけっこういらっしゃっているようです。

 4:41 だいぶ明るくなったと感じる。
 4:56 青空が見える。宝永山や雲海も見える。


                                          (2000年9月2日)


        
前ページへ 「 はじめての富士山 」トップページへ 次ページへ