長崎の路面電車[4] |
長崎市電 | 長崎電気軌道 | 惜別・軽快電車2001号 |
近代的で性能のよい、新しい路面電車を作るべく、複数のメーカーが参画して 「軽快電車」が作られました。 「軽快電車」として作られた車両は、広島電鉄の3500形3501号(3車体連接車)と長崎電気軌道の2000形2両でした。 軽快電車の2001号と2002号は、1980年(昭和55年)に製造されました。 翌年には、鉄道友の会より、ローレル賞を受賞しています。 ですが、2002号は、2010年(平成22年)3月30日に引退しました。 そして、2001号は、2014年(平成26年)3月30日に引退しました。 残念なことに、とても短命に終わってしまいました。 車両の構造が、他の車両とは異り、メンテナンスが難しいというのが理由のようです。 車両を作るときは、性能面だけではなく、メンテナンスが容易である点も重視しなければならない、ということなのだと思います。
「軽快電車」と「さよなら運行」のヘッドマークをつけた2001号。(内藤様撮影)
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車番 | 製造年 | 製造メーカー | 備 考 |
301号 302号 303号 304号 307号 308号 |
1953年 (昭和28年) |
日立製作所 | 300形の301〜310号は、日立製作所で作られました。 台車はKBD-12B。310号だけ、1954年(昭和29年)1月製。 |
363号 | 1961年 (昭和36年) |
日本車輌製造 | 360形の361〜367号は、日本車輌製造で作られました。 長崎市電では、初めて誕生した全金属製車両です。 昭和36年の製造であることから360形と命名されました。台車は、NK-25。 |
373号 375号 376号 |
1962年 (昭和37年) |
日本車輌製造 | 370形の371〜377号は、日本車輌製造で作られました。 360形の改良型。尾灯は、方向幕横に設置されました。 昭和37年の製造であることから370形と命名されました。台車は、NS-17。 |
1302号 | 1987年 (昭和62年) |
アルナ工機 | 1300形の1301〜1305号は、1987年〜1989年(昭和62年〜平成元年)にかけて、
アルナ工機で製造されました。 台車は、西鉄北九州線で廃車になった300形のKL-11を転用しています。 |
1801号 | 2000年 (平成12年) |
アルナ工機 | 西鉄北九州線600形の廃車部品を流用して製造されました。 1801号〜1803号のうち、1803号だけは、2002年(平成14年)に作られてます。 長崎市電では、初めて誕生した、間接自動制御方式の車両。台車は、FS51。 |
2001号 | 1980年 (昭和55年) |
アルナ工機 | 日本の路面電車の近代化を目指して作られた「軽快電車」。 同じ軽快電車である広島電鉄の3500形よりも先に運行を開始しました。 1981年(昭和56年)には、鉄道友の会・ローレル賞を受賞しています。 長崎電気軌道にとっては、初の冷暖房を完備した車両でした。台車はFS82。 車両の構造が、他の車両と全く異なり、メンテナンスが難しい車両でした。 2002号が、2001号よりも先に引退しています(2010年3月30日)。 2001号は、2014年(平成26年)3月30日に、さよなら運転を行い引退しました。 |
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(2014年4月29日掲載) |