絵葉書[9]
大正・昭和初期  市立函館図書館所蔵

【25】凾館五稜廓電車停留場の景
Halting-place near Goryokaku, Hakodate. 東亜堂發行
函館図書館所蔵 エ-A-121

きれいなカラーの絵葉書です。電車は右端に一部分しか写っていませんが、窓の上部にある独特の飾り窓の形状から、47〜52号(ボギー車)のいずれかであると思われます。大正15年(1926)1月20日の新川車庫火災の後に改番が行われているので、火災後の絵葉書であれば、50〜55号の何れかということになります。
また、このボギー車が運行された期間は、大正10年(1921)8月5日〜昭和9年(1934)3月21日(函館大火)の期間ですので、この絵葉書も、この期間の何れかの時期に発行されたものと考えられます。
開花している桜並木が見えますので、4月末〜5月上旬の風景でしょうか。左側、手前の歩いている人と重なっていますが、看板には「古戦場凾館五」と書かれています。「古戦場凾館五稜廓」の入口を案内する看板のようです。現在では道幅も拡張されていますが、当時はのどかな通りであったことがうかがえます。


【26】(函館)大門停留場交叉点附近ノ景
THE OMON ELECTRIC-CAR STATION, Hakodate. (小島大盛堂發行)
函館図書館所蔵 エ-A-116

上記のOMONという記載からもわかるように、以前は大門(おおもん)という停留所がありました。これは、現在の松風町の交差点になります。もともとは「だいもん」ではなく、「おおもん」だったのです。
この絵葉書では、はっきりとは見えませんが、この電車の向って左側にも軌道があります。この電車は、停車場前(現在のJR函館駅)の方向から、こちらに向って走ってきているものと考えられます。


【27】函館末廣町十字街ヨリ恵比須町ヲ望ム
SUEHIROCHO,HAKODATE. (函館小島大盛堂發行)
函館図書館所蔵 エ-A-106

恵比須町は、現在でいうところの末広町と宝来町の中間あたりにあった町のようです。同じ十字街の交差点でも、下記のリンク先に掲載した絵葉書と比べると、ずいぶんとのどかな雰囲気が伝わってきます。おそらく、大正時代のものであると考えられます。

十字街の交差点の絵葉書 teiten5.htm

絵葉書[9]

(2005年4月16日掲載)



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