函館市電715号の脱線事故
函館市電 脱線事故  2015年(平成27年)12月29日


2015年(平成27年)12月29日(火)午前10時半頃のことですが、千歳町停留場付近で脱線事故が起きてしまいました。自動車との接触は無く、単独事故であったようです。

2系統谷地頭行の715号車は、前側の台車が脱輪し、隣の軌道にまで達していました。

乗客の内、お二人の方が軽いケガをされたようですが、重傷者もなく大事故に至らずに済んだのは、不幸中の幸いであったと思います。

函館駅前〜五稜郭公園前間は運行を中止し、「函館どつく〜函館駅前間」、「谷地頭〜函館駅前間」、及び「五稜郭公園前〜湯の川間」の折り返し運転となりました。

原因は、レールに挟まった硬い雪や氷の上に乗り上げてしまったのか、1372mmの軌間が、雪や氷の力で歪みが生じていたのか、その他にも様々な要因が考えられると思いますが、12月末時点では、調査中の段階です。

事故の対応にあたった警察関係者の皆様、函館市企業局交通部関係者の皆様、本当におつかれさまでした。


杉並町付近。函館市電715号と除雪した雪を満載した軽トラック

12月29日(火)朝8時45分頃、杉並町付近を走る715号。
除雪した雪を満載したトラックが、横を走り抜けていきました。

もちろんこのときは、まさか脱線事故が起きるなどと思ってもみませんでした。



千歳町付近。脱線事故を起きた現場の状況

千歳町付近。脱線事故が起きた現場の状況。進行方向は奥側になります。12時20分頃撮影。


現場検証と交通整理の様子。

進行方向は左です。現場検証と交通整理の様子。後側の台車は、脱輪しなかったようです。


進行方向は左です。

進行方向は左です。前側の台車が脱輪して、隣の軌道にまで達していました。


後側の台車の状況を確認

進行方向は右です。企業局交通部の方が、後側の台車の状況を確認している様子です。


前側は、本来の軌道を大きく外れ

進行方向は右です。前側は、本来の軌道を大きく外れ、隣の軌道にまで到達していました。


警察による現場検証

右端のお二人の方々は、警察の方です。現場検証をされていました。
個人的には、軌道(線路)を横切る、この手前の車道が気になります。
赤信号が見えている車道です。この車道を通過したところで脱線していますね。



除雪した雪を満載した軽トラック

この時期は、除雪した雪を満載したトラックをよく見かけます。


自動車が軌道を横断する様子

715号は、向かって右側の軌道を手前方向に走っていました。
少し離れた横断歩道から、望遠で撮影したものです。軌道が塞がれてしまっているのがよくわかります。
自動車が軌道を横断する様子が見えますが、少し手前には、軌道上に雪か氷の固まりも見えます。
自動車が軌道を横断する際、振動で車に付着していた雪や氷の固まりが、落ちることがあります。



新川町の723号

隣の新川町の停留場です。湯の川行だった723号が、事故の影響を受けて、ここで停車していました。 乗客は、既に代行バスへ乗り換えたようで、乗務員だけが乗車していました。

723号は、向かって右側の軌道を手前方向に走ってきて、新川町に到着しました。この先は、715号で軌道が塞がれているため、これ以上進むことができず、ここに停車していたのです。

手前の車道は、往来する自動車によって雪や氷が運び込まれてしまい、軌道が見えなくなっていました。 短い時間間隔で運行していれば、何ら問題は無いのですが、長時間、電車の運行ができなくなると、軌道の状態が悪くなってしまいます。



臨時バスの運行(函館バス)

五稜郭公園前〜函館駅前間は、電車の運転ができなくなったため、
函館バスによる代行運転(臨時バスの運行)が行われていました。





715号の脱線事故
715号の脱線事故現場
脱線事故対応の様子
脱線事故対応の様子
寒さの中での脱線事故対応
寒さの中での脱線事故対応
2002号に牽引される715号
2002号に牽引されて車庫に戻る715号
牽引されて車庫に戻る715号 他
牽引されて車庫に戻る715号 他
ササラ電車 雪3号(排3号)
ササラ電車 雪3号(排3号)

【動画の補足説明】

・715号の脱線事故現場
事故現場の状況を、歩きながら撮影した動画です。 (以下は、ニュースからの引用です。) 午前10時半ごろ、函館市千歳町で、函館駅前方向に走っていた路面電車が脱線しました。事故当時、車内にはおよそ60人の乗客がいて、脱線の衝撃などで2人が肩を打撲するなど軽いけがをしました。(引用ここまで)

・脱線事故対応の様子
後方側から、脱線事故対応の様子を撮影したものです。画面の奥側は、新川町方面になります。

・寒さの中での脱線事故対応
前方側から、脱線事故対応の様子を撮影したものです。画面の奥側は、昭和橋方面になります。

・2002号に牽引されて車庫に戻る715号
夕方には復旧し、715号が、2002号に牽引されて、駒場車庫へ戻るところです。撮影場所は、堀川町〜千代台間です。

・牽引されて車庫に戻る715号 他
脱線事故の影響で、五稜郭公園前〜函館駅前間は、運転中止となりました。湯の川〜五稜郭公園前間は、折り返し運転となりました。8007号が五稜郭公園前停留場へ到着後、湯の川方面へ折り返すところです。その時に、脱線事故を起こした715号が2002号に牽引されて、停留場をゆっくりと通過して行きました。湯の川方面から停留場に到着した8001号は、回送電車となりました。

・ササラ電車 雪3号(排3号)
脱線事故の影響で、五稜郭公園前〜函館駅前間は、しばらくの間、電車が走れませんでした。軌道の状態が悪くなっていると判断されて、ササラ電車が緊急出動したものと思います。事故を起こした715号が2002号に牽引されて駒場車庫へ向かった後、しばらくしてから、ササラ電車の雪3号が、除雪作業をしながら駒場車庫方面へ走って行きました。撮影場所は、五稜郭公園前〜杉並町間です。

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(2016年1月1日掲載)


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