バッテリー走行
写真集 2007年12月  札幌で「架線・バッテリーハイブリッドLRV」の試験走行

函館市電ではなくて、札幌市電のお話なのですが...。

札幌市電(札幌市交通局)では、2007年11月〜2008年3月の間、「架線・バッテリーハイブリッドLRV」の試験走行が行われることになりました。

「架線・バッテリーハイブリッド」というのは、「架線からパンタグラフを介して電気の供給を受ける方式」、「電池により電気の供給を受ける方式」のどちらでも走行できるという意味です。

「LRV」 はLight Rail Vehicleの略で、本来は「誰でも容易に利用できる交通システムで使用する車両」 という意味で「超低床」の意味は含んでいなかったようですが、最近では超低床電車のことをLRVと表現することも多いようです。ですので、この文書の中でも「超低床電車」の意味で「LRV」という言葉を使っています。

試験走行に使用される車両は2両です。

●Hi-tram LH02
鉄道総合技術研究所(鉄道総研)が開発しました。製造を担当したのは、東急車輛とアルナ車両です。2007年10月25日、鉄道総研国立研究所(東京都国分寺市)において報道機関に公開されました。台車はカバーがあるため通常は見えませんが、住友金属製のコイルばね式で、FS601という台車が使用されています。

・1回の充電で、およそ30kmの距離をバッテリー走行できるそうです。
・バッテリーには「リチウムイオン二次電池」が使用されています。
・鉄道線(1500V区間)、軌道線(600V区間)のどちらでも走れる仕様です。


●SWIMO-X
川崎重工業(株)が開発・製造しました。2007年11月19日、川崎重工業播磨工場(兵庫県加古郡播磨町)において報道機関に公開されました。台車も川崎重工業製です。札幌では12月17日より試験走行が開始されました。

・5分間の充電で、およそ10kmの距離をバッテリー走行できるそうです。
・バッテリーには「ギガセル」と呼ばれる「ニッケル水素電池」が使用されています。


今回の試験走行は、省エネ効果や、冬季におけるバッテリー等機器の耐久性を検証するのが目的のようです。営業運転ではありませんので、一般客が乗車することはできません。

2両の車両は、それぞれ鉄道総研、川崎重工業から借りているものなので、試験終了後は返却されるものと思います。

札幌市 すすきの電停付近を走行する Hi-tram LH02
2007年11月

札幌市 西4丁目電停付近を走行する SWIMO-X
2007年12月

こちらは、バッテリー走行の記事とは無関係ですが、
札幌市電つながりで掲載させていただきました。
 西4丁目電停付近を走行する イルミネーション電車です。
2007年12月

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(2007年12月18日掲載)


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