豊橋市電のLRV(超低床電車)が完成
2008/10/23

 アルナ車両(大阪府摂津市)で製作されていた豊橋市電(豊橋鉄道・市内線)のLRV(超低床電車)が完成しました。

LRVは3連接車で、全長16.2m、幅2.4m、高さ3.8m。
乗降部の床面の高さは、豊橋鉄道が現在運行している部分低床電車より、さらに7センチ低い35センチとなっています。

愛称は「ほっトラム」。
7月28日(月)〜8月31日(日)の期間に一般公募が行われ、836通の候補の中から社内審査を経て決定しました。
愛知県東部地域を指す「穂の国」と、路面電車が持つ「人や環境への優しさ」などの特長を巧みに組み合わせており、これからの新しい路面電車を象徴する愛称であるとのことから、この愛称に決まりました。

10月中に納入され、12月中旬から運行を開始する予定です。


豊橋鉄道のHP
 http://www.toyotetsu.com/
 http://www.toyotetsu.com/cgi/news/s_news.cgi?action=show_detail&txtnumber=log&mynum=128

【お問合せ】豊橋鉄道 鉄道部 0532−53−2136

とよはし市電を愛する会のHP
 http://www.geocities.jp/toyohasisiden/

「LRV」 はLight Rail Vehicleの略で、本来は「誰でも容易に利用できる交通システムで使用する車両」 という意味で「超低床」の意味は含んでいなかったようですが、最近では超低床電車のことをLRVと表現することも多いようです。



ご参考 日本の超低床電車

事業者 形式 愛称等 備 考
函館市交通局 9600形 らっくる号

リトルダンサーC2
2連接車両からフタコブラクダを連想、そして超低床車両の乗り降りの利便性から、「楽(ラク)に乗り降りでき、迎えに来る(クル)」ということで「らっくる号」と命名された。2006年アルナ車両(株)製。「リトルダンサーC2」は、アルナ車両(株)が命名。Cは「Combination」(組み合わせ)、「2」は「2連接車」の意味。
万葉線 MLRV1000形 アイトラム
(AI-TRAM)
富山湾から吹く「あいの風」に、路面電車を表す「トラム(tram)」を組み合わせたもの。「アイ」には「愛される」の意味も込められている。製造初年は2003年、新潟トランシス(株)製。ボンバルディア・トランスポーテーション社(ドイツ)とのライセンス契約に基づく生産。
富山ライトレール TLR0600形 ポートラム
(PORTRAM)
富山港線の「港」の英訳「ポート(port)」に、路面電車を表す「トラム(tram)」を組み合わせたもの。2006年新潟トランシス(株)製。ボンバルディア・トランスポーテーション社(ドイツ)とのライセンス契約に基づく生産。2007年ブルーリボン賞受賞車。
豊橋鉄道 T1000形 ほっトラム

リトルダンサーUa
愛知県東部地域を指す「穂の国」と、路面電車が持つ「人や環境への優しさ」などの特長を巧みに組み合わせており、これからの新しい路面電車を象徴する愛称であることから命名された。2008年アルナ車両(株)製。
岡山電気軌道 9200形 MOMO 「桃太郎」と岡山の名産「桃」からMOMOと命名された。2002年(株)新潟鐵工所製(現:新潟トランシス)。ボンバルディア・トランスポーテーション社(ドイツ)とのライセンス契約に基づく生産。2003年ローレル賞受賞車。
広島電鉄 5000形 GREEN MOVER
(グリーンムーバー)

コンビーノ
(Combino)
「GREEN MOVER」には、「環境へのやさしさ」、「移動のしやすさ」の意味が込められている。「コンビーノ」は、ドイツのメーカーであるシーメンス (Siemens)社が命名したもの。製造初年は1999年、シーメンス社(ドイツ)製。2000年ローレル賞受賞車。
広島電鉄 5100形 Green mover max
(グリーンムーバー
マックス)

JTRAM
(ジェイ・トラム)
近畿車輛(株)・三菱重工業(株)・東洋電機製造(株)、広島電鉄(株)で共同開発された。JTRAMはメーカーが命名したもの。「J」には「日本(Japan)製」という意味が込められている。製造初年は2004年。2005年グッドデザイン賞、2006年ローレル賞受賞車。
伊予鉄道 モハ2100形 リトルダンサーS 車両メーカーのアルナ工機(現:アルナ車両)が命名。Little Dancer(小さな踊り子)という意味と、「小さな段差」という意味の両方を持つ。小さな段差→リトル段差→リトルダンサーの意味。また、「S」は 「Short」タイプの意味。製造初年は2002年。
土佐電気鉄道 100形 ハートラム

リトルダンサーL
「心、愛情(heart)」に、路面電車を表す「トラム(tram)」を組み合わせたもの。「リトルダンサーL」は、車両メーカーのアルナ工機(現:アルナ車両)が命名。「L」は「Long」タイプの意味。2002年製。
長崎電気軌道 3000形 リトルダンサーU 「リトルダンサーU」は、車両メーカーのアルナ車両(株)が命名。「U」は、「Ultimate」(究極)タイプの意味。製造初年は2003年。2004年グッドデザイン賞受賞車。
熊本市交通局 9700形 (ブレーメン形) 最初に導入されたのが、ドイツのブレーメン市であったことから、同じタイプの路面電車は「ブレーメン形」と呼ばれている。製造初年は1997年、(株)新潟鐵工所製(現:新潟トランシス)。アドトランツ社(ドイツ)(現:ボンバルディア・トランスポーテーション社)とのライセンス契約に基づく生産。1998年ローレル賞受賞車。
鹿児島市交通局 1000形 ユートラム

リトルダンサーA3
「ユートラム」には、優トラム、悠トラム、遊トラム、友トラム、YOUトラム等、いろいろな意味が込められている。「A3」の「A」は「Articulated」(連結式)、「3」は「3連接車」の意味。製造初年は2001年、アルナ工機(現:アルナ車両)。2003年ローレル賞受賞車。 
鹿児島市交通局 7000形 ユートラムII

リトルダンサーA5
「ユートラム」には、優トラム、悠トラム、遊トラム、友トラム、YOUトラム等、いろいろな意味が込められている。「A3」の「A」は「Articulated」(連結式)、「5」は「5連接車」の意味。製造初年は2007年、アルナ車両(株)製。 

製造メーカー等 名称 備考
鉄道総合技術研究所
東急車輛製造(株)
アルナ車両(株)
Hi-tram
LH02
鉄道総合技術研究所(鉄道総研)が開発。製造を担当したのは、東急車輛製造(株)とアルナ車両(株)。2007年10月25日、鉄道総研国立研究所(東京都国分寺市)において報道機関に公開された。台車は住友金属製のコイルばね式FS601。札幌市交通局において、2007年冬〜2008年春にかけて試験走行が行われた。
川崎重工業(株) SWIMO-X 川崎重工業が開発・製造。2007年11月19日、川崎重工業播磨工場(兵庫県加古郡播磨町)において報道機関に公開された。台車も川崎重工業製。札幌市交通局において、2007年冬〜2008年春にかけて試験走行が行われた。



日本の部分低床電車

事業者 形式 備考
函館市交通局 8100形 8101号。800形807号の車体更新車。2002年にアルナ工機(現:アルナ車両)で製作された。
豊橋鉄道 モ800形 モ801号。2000年に日本車輌製造(株)で製作された。2001年ローレル賞受賞車。名古屋鉄道から譲り受けたもの。
福井鉄道 モ800形 モ802,803号。2000年に日本車輌製造(株)で製作された。2001年ローレル賞受賞車。名古屋鉄道から譲り受けたもの。



都電・荒川線や東急世田谷線では、高床車を使用していますが、ホームを高くすることで、段差の問題を解消しています。



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