ササラ電車の試運転 
2008/11/11掲載
下記の日程で、ササラ電車(除雪車)の試運転が行われます。
試運転には、雪3号(排雪車 排3号)、雪4号(排雪車 排4号)の2両が使用されます。


試運転日時 平成20年11月14日(金)

説明開始  10:30〜 (函館市駒場町15番1号 函館市交通局駒場営業所構内)

駒場車庫を出庫 11:00〜

走行区間:駒場車庫〜五稜郭公園前の往復


2両のササラ電車は明治生まれの元東京市電で、大正9年に車体更新をしました。車体更新後は、「新1型ヨヘロ」というタイプの車両となり、東京で活躍していました。

昭和9年(1934)の函館大火の後、当時、函館で路面電車を運営していた帝電力は、不足している車両を補うため、5回に分けて東京市電気局より車両を調達します。この2両は5回目に購入された車両で、昭和10年(1935)6月より函館で運転を開始しました。函館では、それぞれ244号、245号車となりました。

2年後の昭和12年(1937)に客車から除雪車へ改造されました。この2両は、日本中探してもどこにも残されていない、東京にも残っていない貴重な元東京市電の車両です。「元東京都電」の車両は、長崎や豊橋などでも活躍しています。ですが、「元東京市電」の車両は函館にしかありません。ちなみに東京市が東京都に変わったのは昭和18年(1943)7月です。


かつては、6両のササラ電車が在籍していました。

車番 略 歴
雪1号 元・九州水力電気(博多電気軌道)→函館水電29号→函館市電・雪1号→1997年廃車
雪2号 元・成田電気軌道→函館水電39号→函館市電・雪2号→1993年復元・箱館ハイカラ號
雪3号 元・東京市電520号→東京市電35号→帝電力(函館)244号→函館市電・雪3号
雪4号 元・東京市電128号→東京市電11号→帝電力(函館)245号→函館市電・雪4号
雪5号 元・東京市電130号→東京市電12号→帝電力(函館)242号→函館市電・雪5号→2003年廃車
雪6号 元・東京市電630号→東京市電32号→帝電力(函館)243号→函館市電・雪6号→1997年廃車


ササラ電車の現存車は雪3、雪4号の2両のみです。


除雪車雪3号(排雪車排3号)2003年8月 撮影:高橋誠二様

除雪車雪3号(排雪車 排3号)の略歴
・明治36〜38(1903〜1905)年頃製作(大塚工場、或いは天野工場?)
・東京市街鉄道、東京鉄道で活躍
・明治44年(1911)8月1日東京鉄道が東京市電気局に買収され東京市電520号(ヨシ型)となる
・大正9年(1920)梅鉢鉄工所で「ヨヘロ型」へ改造
・大正14年(1925)関東大震災後の改番により、東京市電 35号となる
・昭和9年(1934)の函館大火後、函館水電(株)は東京市電気局より45両の電車を購入
・東京市電35号は函館の帝國電力(株)244号となり、昭和10年6月29日より運転を開始する
・昭和12年(1937)(4月24日届出)ササラ式(ブルーム式)除雪車に改造
・改造後雪3号(排3号)となり、函館市電になった後も活躍を続け今日に至る


除雪車雪4号(排雪車排4号)2003年8月 撮影:高橋誠二様

除雪車雪4号(排雪車 排4号)の略歴
・明治36〜37年頃製作(日本車輌、天野工場、或いは自社工場?)
・東京電車鉄道、東京鉄道で活躍
・明治44年(1911)8月1日東京鉄道が東京市電気局に買収され東京市電128号(ヨト型)となる
・大正9年(1920)市電浜松工場で「ヨヘロ型」へ改造
・大正14年(1925)関東大震災後の改番により、東京市電 11号となる
・昭和9年(1934)の函館大火後、函館水電(株)は東京市電気局より45両の電車を購入
・東京市電11号は函館の帝國電力(株)245号となり、昭和10年6月30日より運転を開始する
・昭和12年(1937)(4月24日届出)ササラ式(ブルーム式)除雪車に改造
・改造後雪4号(排4号)となり、函館市電になった後も活躍を続け今日に至る


ご参考 HP「函館の路面電車」>「資料・情報館」>「除雪車一覧


試運転に関する詳細は、函館市交通局のホームページでご確認ください。
 http://www.city.hakodate.hokkaido.jp/transport/

問い合わせ先

函館市交通局管理運輸部運輸課 施設担当

電話(0138)51−1412
FAX (0138)32−1735






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