●ワンマンカー改造後の700型 700型のワンマンカー対応は、600型よりも少し早く、1969年(昭和44年)の1月〜3月にかけて行われました。600型とは異なり、扉の開閉機能は製造当初から取り付けられており、改造が不要だった模様です。運転窓の改良は600型と同様に行われました。600型同様、こちらも2枚窓から3枚窓になったようです。不思議な窓の形です。 これは、特に夏場、車内が暑くなる為、運転席へ風を通す為の工夫だそうです。運転席の側面の窓から風は入りましたが、客室へ風が入っても運転手の場所は涼しくならなかった為、工夫された模様です。現在の500型、710型、800型もよくみると、風が入るよう正面の運転窓が開くようになっています。 600型は行先方向幕が大きいものに改良されましたが、700型は改良されなかった模様です。3月といえば、函館市交通局も決算期末なので、方向幕を大きくする為の予算が不足したのかもしれません(推測です)。後からワンマンカー対応を行った600型のみ方向幕の改良を加えた本当の理由はわかりません。
台車には住友金属のFS-77が使用されていました。防音対策として、電動機部分に防音ギアを用い、弾性車輪を使用しました。 防音効果は大きく、レールからの騒音を減らすことに成功しましたが、複雑な機構の為、保守費用は他の車両よりも多くかかりました。 窓の形も独特の変則窓で、運転手からの評判も悪く、事故も多発しました。 600型と同様に次第に予備的な存在となりました。1973年(昭和48年)10月1日、600型と共に全て廃車となりました。600型に比べ、さらに短い生涯だったといえます。 (2001年10月27日/2002年2月3日・7日一部追記) (2002年2月10日スケッチの追加と一部追記) (2002年2月12日写真の追加とスケッチの削除) |