西暦に関する豆知識


Q9.キリストの誕生日は「西暦1年(元年)12月25日」なの

・これは、イエスではなくてノーですね(^^;)。
・Q1を覚えていらっしゃる方は、次のように思われることでしょう。
 「いまの西暦はキリスト紀元だけど4〜6年位、ずれているわけだから
  紀元前6〜4年(※)のどこかの年の12月25日でしょ?」


・実は、これもノーみたいなんです...。

・「え〜〜〜〜〜〜〜〜っつ!意味不明..。何それ?どういうこと(^^;)?」
 ......って、いわれてしまうかもしれませんね(^^;)。

・12月25日というのは、後世の人が決めた事です(^^;)。

新約聖書のルカ伝2章によれば、キリストが生まれたとき、
 「野宿していた羊飼いたちが、やってきて伏して拝んだ」旨の記述があります。

12月の寒い時期に、羊飼いは野宿はしていないし、
 羊の放牧も行われる時期ではないです。

・2000年以上も前のお話なので、正確に日付を特定するのは難しいのですが、
 いろいろな学者さんの研究によれば
 『紀元前6〜4年の初夏』だろうと、いわれています。
・「『12月25日』と『初夏』って、それぜんぜん逆ジャン!」
  ....って(^^;)。

 北半球ではなくて、南半球(例えばオーストラリア)なら12月は夏だから
 逆にはならないですよね....って、そういう問題ではないですね(^^;)。

・では、いったい12月25日って、どこから出てきたかですが、
 これはローマ帝国時代に決まったんですね。

・西暦273年 皇帝アウレリアヌス(Aurelianus)によって
 ミトラ(Mithra)教のお祝いの日が、12月25日に制定される。
 ミトラという太陽を司る最高神を、12月25日が、お誕生日であるとして、
 その日にお祝いすることに決めたのです。
     ※ミトラ教=イランのゾロアスター教を源流とする太陽信仰の宗教

 →神様にもやっぱり、お誕生日は、あるんですかね(^^;)??

・西暦313年 皇帝コンスタンティヌス1世(Constantinus)によって
 ミラノ勅令(ちょくれい)が出され、キリスト教が公認されました。
 皇帝自身も、ミトラ教からキリスト教に改宗しました。

・西暦354年 ローマ教皇リベリウスは
 12月25日をキリストの誕生日と定めました。
 ミトラ教のお祭りの日をキリストの誕生日にすりかえることで
 ミトラ教を衰退させ、キリスト教を浸透させることが狙いでした。


・キリスト教を、より浸透させるために、12月25日というお祭りの日を
 利用したんですね。
 「太陽の神、ミトラの誕生をお祝いする日」から
 「キリストの誕生をお祝いする日」に変えられたのです。

・太陽の神ミトラの誕生日が12月25日というのは、
 冬至の12月22日と関係があるといわれています。
 誤差で25日になったというお話もあります。
 冬至と3日ずれてはいますが、
 お昼の長さがこれからどんどん長くなっていく出発点として
 太陽の神の誕生日と考えるのは妥当だったのでしょう。

・お昼の時間が「生」、夜の時間が「死」のように考えられましたから、
 お昼の時間が増えていく出発点を、キリストの誕生日にするのは
 ふさわしいとも考えられたのでしょう。

・そんなわけで、12月25日はキリストの誕生日になっているんです。

・え?なんかガッカリした(^^;)?
・個人的には、日付にこだわらず、キリストの誕生をお祝いすることに
 意義があるのだと思います。

・それから、念のためですけど、
 私は、決して12月25日のお祝いを否定しているのではありません(^^;)。
 私はクリスマスは大好きですよ、(^^;)ホントニ、、、。

 ※紀元前6〜4年ではなくて、西暦4年ころという説もあるようです。


【ご注意】
 このQ9は、他の方にお話するときは、
 十分タイミングにご注意ください。タイミングを間違えると危険です(^^;)
 
 (悪い例:その1) 
  「ねえ、イエス様のお誕生日の夜に、二人っきりで幸せね(^_^)」

  「あ、ね、ね、でも知ってる?本当は、
            今日はキリストの誕生日じゃないんだよ」

  「....何それ。せっかく二人っきりなのに。私のこと嫌いなの...」

 これは、言い方にもよるんですが(^^;)。
 せっかくのムードをブチ壊さないようにしてください。
 真実を知っていても、言わなくていいときは、言うべきではないんですね。


(良い例:その1) 
 「素敵な夜景ね(^_^)。」

 「ねね、知ってる?キリストは、ホントは12月じゃなくて
  いま頃のね、夏に生まれたんだよ」

  (中略)

 「まあ、イエス様のお誕生日に素敵(^_^)」



(悪い例:その2)  
 「今日は、神様の誕生日だから、みんな盛り上がろうぜ!!」

 「あ、だけどさ〜。ねね、みんな知ってる、ホントは、違うんだよ、それ。」

 「....せっかく盛り上がるところ、何それ?
  一緒に飲みたくないなら飲まなくたっていいんだぜ〜〜」


 お酒でケンカはいけませんね(^^;)。
 せっかく盛り上がる席で、盛り下げるような発言は止めましょう(^^;)。


(良い例:その2)
 「やっぱ、夏はビアガーデンでビールだね。みんな盛り上がろうぜ!!

 「ねね、みんな知ってる、キリストはホントは、夏に生まれたって。

 「ホントかよ、それ?」

  (中略)

 「じゃ、神様にも乾杯しようぜ!!」



どうです。「良い例」ではあなたの知識が生かされるではありませんか(^_^)。
知識は、使うタイミングが大切なんですね。

つまり、この話題は、クリスマスシーズンを外すのが、
いいタイミングなんですね。

え?「だったら、このQ9は夏に公開すべき」ですって?
夏にホームページで公開しても、インパクト無いとおもったし(^^;)、、、、。
クリスマスが終わってからとも思ったのですが....。
いろいろ悩んで、「御注意」付きで今日にしたんです。

                             (1999年12月25日)
   


                 
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