西暦に関する豆知識
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・はるか源流を遡れば、紀元前2000年以上前から、 エジプトの天文学者たちが考えていた365.25日の暦です。 ・ユリウス暦の直接のお手本は、エジプトのプトレマイオス3世が、 紀元前238年に制定を試みた暦だといわれています。 このときも、神官の妨害で、 エジプトでは導入できなかったんです(^^;)、、、。 192年経過して、ようやく最初にローマで実現したわけですね。 ・1年は12ヶ月で365日。ただし、4年に1度は366日。 平均すると、365.25日。 ・今日、私たちも使っている「うるう年」の考え方が採用されました。 ・1ヶ月は30日と31日が交互に。 ただし2月は例外で、通年は29日、うるう年は30日。 31日迄ある月は、1,3,5,7,9,11月...合計186日 30日迄の月は、4,6,8,10,12月...合計150日 これ、すごくわかりやすいと思います。 ・何故、2月が例外かといえば、そもそもそれまでに使っていた ローマ暦が3月からスタートして2月で終わっていたことに起因しています。 「第1の月」は、現在の3月で、「マルティス」とよばれていました。 マルティス(3月)、アプリリス(4月)、マイウス(5月)、ユニウス(6月)、 クインティリウス(7月)、セクスティリウス(8月)、セプテンベル(9月)、 オクトベル(10月)、ノウェンベル(11月)、デケンベル(12月) 、 ヤヌアリウス(1月)、フェブルアリウス(2月) ・「第12の月」は2月だったのです。 そこで、最後の月の2月で日付の調整が行われたのです。 ・ユリウス暦が導入された時点で、年の始めは1月に改められたのですが、 ローマ暦時代の「第1の月はマルティス」という数えが、しばらくは残った ようです。春分が3月なので、ここからがスタートだという考え方です。 1月がスタートというのが、定着するには少し時間がかかったようです。 ・ところで、2月を除きますが「奇数月が31日まであって、 偶数月は30日まで」で、すっきりしていてわかりやすい...。 これって現在の私たちの暦とちょっと違いますよね。 これは、ローマの神官のせいなんです(^^;)。 「また神官かい」って(^^;)。 ・カエサルが死んだ後、神官たちが、暦をいじくりはじめました。 カエサル(Julius Caesar)をたたえてクインティリウスをユリウス(Julius)という 呼び名に変えました。これが、7月=英語のJulyの起源です。 呼び名を変えるだけならよかったんですが...。 4年に1度のうるう年を3年にしてみたりね(^^;)ヲイヲイ。 紀元前8年に皇帝アウグストゥス(Augustus)の命で ようやく4年毎に戻したそうです。 ・アウグストゥス時代の神官は、彼をたたえるために、 セクスチリウスを、アウグストゥスという呼び名に変えました。 これが、8月=英語のAugustの起源です。 ・ところが、呼び名を変えただけではなかったのです。 「カエサルをたたえた月は31日まであるのに、アウグストゥスをたたえた月が 30日しかない...。」ということで、ここで、8月が31日迄になります。 すると、平年でも1年が366日になってしまうため、2月から1日をもらうことに したのですね。かわいそうな2月(^^;)。 ・さらには、7月、8月、9月、3ヶ月も連続して31日はへんだから、9月は30日 10月は31日、11月は30日、12月は31日に 変えてしまったんです(−−;)。 せっかくすっきりしていてわかりやすかったものを...。 ・アウグストゥスって、うるう年の3年の間違いを元の4年に戻したのは偉いけど 自分の名前を8月に入れたり、9月〜12月の日数を変えたり....。 実際は、主に神官たちから構成されている元老院が決めたらしいですけど。 まったく、エジプトといいローマといい、困った神官たちだこと(^^;)。 (1999年12月4日) |