西暦に関する豆知識


Q14.西暦元年(1年)1月1日は何曜日?

Q11でご覧頂いたように、グレゴリオ暦の最初の日は西暦1582年10月15日(金)で、
その前日はユリウス暦の最後の日で西暦1582年10月4日(木)でした。
まあ、世界で一斉にグレゴリオ暦に切り替えたわけではないので、
ユリウス暦1582年10月5日(金)を迎えた国もありましたが。

ユリウス暦には、100年に一度のうるう年の例外とか、400年に一度の例外の例外も
ありませんでした。これは、グレゴリオ暦になってから採用されたしくみです。
ユリウス暦では、単純に4年に一度うるう年がある、1年は平均して365.25日という
数え方でしたね。
ですから、1582年10月4日(木)から、ず〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っと
西暦元年(1年)1月1日迄、遡ればいいわけで....って簡単に言われても(^^;)。

Q13を応用すると、もう少し簡略化できます。
Q13の法則は、ユリウス暦でもグレゴリオ暦でも同じです。
うるう年の判定に関しては、両者に相違はありますが、曜日がずれていく法則は
同じです。
1582年は4で割リ切れないから平年です。
1582年の元旦の曜日は....。1582年のカレンダー持ってないし(^^;)、、。
10月4日が木曜日で、平年の似たような年のカレンダーは...。
あ、21世紀の始めの2001年が同じ(^_^)。
ということで、1582年の元旦は月曜日でした。


1581年は平年で、大晦日は日曜で、だから元旦も日曜。
1580年はうるう年で、大晦日は土曜だから、元旦は金曜。
1579年は平年で、大晦日は木曜だから、元旦も木曜。
って、ずっと遡るのもいいんだけど、これでもまだ、ちと、大変ですね(^^;)。
何せ、知りたいのは、西暦元年の元旦なんですから...。

もっと、何か効率のよい計算は...。
平年の翌年は1つ曜日がずれて、うるう年の翌年は2つずれる。
先ず、西暦1年から西暦1582年迄の間に、平年が何回あって
うるう年が何回あったかを求めるのが早道かも。
1582年の元旦は上記のとおり月曜でした。

1582年は途中からグレゴリオ暦に切り替わっていて、ややこしいので
西暦1年から西暦1581年迄の間で考えましょう(^^;)。

うるう年が何回あったか....。つまり4で割り切れる年が何回あったか。

例えば1から10の間で4で割り切れるのは、4と8の2つ。
これは、10 ÷ 4 =2 余り2 という計算でできますね。
1から30の間ですと
30 ÷ 4 = 7 余り2
具体的には、4、8、12、16、20、24、28の計7つです。
西暦1年から西暦1581年迄の間ですから
1581 ÷ 4 = 395 余り1

4で割り切れる年(うるう年)は395回ありました。
4で割り切れない年(平年)は、差し引きで1186回になります。
1581 − 395 = 1186

つまり、西暦1年1月1日から
平年が1186回(西暦1年自身も含みます)過ぎて
うるう年が395回過ぎて
それで1582年の元旦を迎えたと....。

平年の翌年は、曜日が1日分ずれて
うるう年の翌年は、曜日が2日分ずれて...。

1186 + ( 395 × 2 ) = 1976
1976日分、曜日がずれたわけですね。

あ、この式って、よく見ると
1581 + 395 = 1976 でも同じ。

つまり、うるう年は、平年よりもさらに1日多く
曜日がずれるという考え方による式ですね。
こっちのほうが、掛け算も要らないし、簡単でしたか(^^;)。

1976日分、曜日がずれましたか....。さて、それで...(^^;)。
例えば、元旦が月曜で、1日分だけずれると翌年の元旦は火曜日
月曜から2日分ずれたなら水曜日、
月曜から6日分ずれたなら日曜日、
月曜から7日分ずれたなら同じ月曜日、
月曜から8日分ずれたなら火曜日(1日分ずれたのと同じ)...。
月曜から9日分ずれたなら水曜日(2日分ずれたのと同じ)...。

あ、1976を7で割ればいいのですね。
1976 ÷ 7 = 282余り2

余り0なら、ずれがないから同じ曜日
余り1なら、1日ずれたのと同じ
余り2なら、2日ずれたのと同じ。

つまり、西暦1年1月1日から、2つ曜日がずれた値が
西暦1582年1月1日で、これが、上記のとおり月曜でしたね。
ということは、西暦1年1月1日は土曜日なんだ(^_^)。

『カーン!』

「あら....。その音は当たりの音かな(^^;)?」

『残念でしたね(^^;)』

「残念って、どういうこと?
土曜でしょうが、土曜に決まってるでしょ!論理的に」...って(^^;)。

『もう一度Q12を読んでください。
紀元後のはじめてのうるう年は、何年だったでしょうか?
西暦4年は、うるう年じゃなくて、平年なんだよ〜〜〜〜ん(^^;)』


「ガ〜〜〜ン(T_T)」

アウグストゥスの補正措置がありましたね。
うるう年は、西暦8年からでした。
つまり、
平年が1186回(西暦1年自身も含みます)過ぎて
うるう年が395回過ぎて
ではなくって、

平年が1187回(西暦1年自身も含みます)過ぎて
うるう年が394回過ぎて
だったのです。

1187 + ( 394 × 2 ) = 1975
若しくは
1581 + 394 = 1975

1975 ÷ 7 = 282余り1

つまり、西暦1年1月1日から、1つ曜日がずれた値が
西暦1582年1月1日で、これが、上記のとおり月曜でしたね。
ということは、西暦1年1月1日は日曜日なんだ(^_^)。

『ピンポーン!』






                                 (2000年5月20日)




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