WindowsMeの話題
アップグレードは万全の準備で
●何の準備もなく、いきなりアップグレードは危険(^^;) 2000年9月22日午後4時、WindowsMeの発売開始。 Windows2000を既にお使いの方には、あまり関係のない話題かもしれませんね。 私のメインマシンもWindows2000。「サービスパック(SP1)」も適用済みです。 なのに、今時Windows98の後継のOSといわれてもいまいち...? でも、使っているソフトや周辺機器の関係で、Windows2000にできず、 Windows98をお使いの方も、中にはいらっしゃるのかもしれません。 WindowsMeを購入後、Windows98の環境に、 何の準備もなく、いきなりアップグレードするのは危険です(^^;)。 最悪の場合は、WindowsMeのアップグレードに失敗し、かつ、Windows98の環境にも 戻せなくなることを覚悟しなければなりません。 「WindowsMeには、Windows98の環境に戻せる機能があるから心配ないジャン!」 いえいえ、それは、あくまでもWindowsMeのアプグレードが成功した場合です。 例えば、「WindowsMeにしてみたけれど、このスキャナが動作しないし、メーカーの対応も まだ先になりそうだから、戻そう」とか、そういった場合は有効な機能です。 でも、WindowsMeへのアップグレードがうまくいかず、Meとしても98としてもどちらでも 起動できなくなったら、98に戻す機能など使えるはずもないのですからね(^^;)、、、、。 そのような機能に頼ってはいけません。まあ、無いよりは、ましですが...。 そのような機能に頼らず、自分で事前にバックアップをとるほうが確実です。 私のサブマシンでのアップグレードの失敗を踏まえて、 私が気が付いた範囲ですが、より安全なアップグレードの準備や手順を ご紹介いたします。 ●ステップ1 Windows98の環境をバックアップ 万が一、アップグレードに失敗しても、最新の状態に戻せるようにバックアップをしましょう。 バックアップのしかたはいろいろありますが、 CD-R装置があるなら「Drive Image CD-R 2000」のようなソフトを使うのがいいかもしれません。 私の環境では、およそ80MB/分のスピードで、ハードディスク全体をCD-Rメディアに バックアップすることができました。 ただ、このソフト、特殊フォーマットを使っていて、本当にきちんとバックアップしてくれたのか、 ちょっと心配。念のため、検証モードを使って、バックアップしたCD-Rメディアを確認したほうが いいようです。 バックアップ中、何のエラーも出なかったのに、検証モードで確認したら読み取りエラーで きちんとバックアップされていないことが判明。何度やっても読み取りエラー...。 こんな経験があります(^^;)、、、。 ●ステップ2 常駐ソフトは可能ならアンインストール ウイルス対策ソフトとか、メモリを効率よく管理するソフトとか、いろいろな常駐タイプのソフトが ありますが、Meには未対応かもしれません。アンインストールしても、後からそのソフトだけ 再インストールが可能であれば、思い切ってそのソフトはアンインストールしてしまいます。 アップグレードが失敗するのを防止する為には、常駐ソフトはできるだけ無い状態で 実施したほうがいいと思います。 どうしてもアンインストールが難しい場合は、せめて、無効状態にしてしまうとかそういった 手立てを講じましょう。 ●ステップ3 ビデオカード以外の拡張カードは外しましょう ノートパソコンの場合は、該当しませんが、デスクトップタイプのパソコンの場合は 「サウンドカード」、「SCSIカード」、「LANカード」等が装着されている場合も あるかと思います。それらのドライバソフトは、そのままでかまいませんので いったん電源をオフにした状態で、それらの拡張カードを外してしまいます。 拡張スロットには、ビデオカード(グラフィックカード)だけが装着の状態にします。 アップグレード時に、いろいろな種類のカードが装着されていると、失敗する危険度が 高くなります。どうしても外せないカード以外は、外した状態でアップグレードを実施 したほうがよいです。 カードを外す場合は、パソコン本体の電源が切れた状態で、かつ、コンセントも抜けた状態で 行ったほうが安全です。 ●ステップ4 ビデオカードだけの状態で98を起動 プリンタ、外付けのSCSI機器等の周辺機器も接続されていない状態にします。 「サウンドカード」、「SCSIカード」、「LANカード」等が外された状態で、 Windows98が正常に起動するか確認します。「サウンドカード」が無いので 静かな起動だとは思いますが(^^;)。 フリーズせず、マウスやキーボードがきちんと使えれば、問題ありませんね。 ●ステップ5 MeのCD-ROMをいれてアップグレードの開始 Windows98が正常に起動している状態で、MeのCD-ROMを入れて いよいよアップグレードの開始。 え?CD-ROM装置がSCSI仕様の外付けで、SCSIカードが外れていると CD-ROMが使えない??(^^;)、、、、、、。 う〜ん。その場合は、しかたが無いので、SCSIカードと外付けCD-ROM装置が 装着された状態でアップグレードしますか...。成功率が低くなるので、できれば 避けたいのですが...。 ハードディスクの空き容量に余裕があるなら、MeのCD-ROM全体をハードディスクに フォルダを作り、その中にコピーしてしまうのがいいと思います。 Meの期間限定版は200MB程度の大きさで、ハードディスクの中に入れても さほど邪魔にはなりません。 そして、CD-ROMを使わずに、ハードディスクのフォルダを指定してアップグレードを 実施します。 アップグレード中は、成功するように、ただただ祈ります(^^;)、、、。 ●ステップ6 各種カードを1枚ずつ戻す 無事、Meにアップグレードできた場合 いったんMeを終了させて、電源を切ります。 電源が切れた状態で、パソコン本体のコンセントも外した状態で装着したほうが 安全です。装着中に、不注意で、電気的にショートさせてしまい、 マザーボードやカードを壊してしまう場合があるからです。 そして、外したカードの装着。 ここで、いっぺんに、外したカード全てを同時に装着してはいけません。 1枚ずつMeに認識させたほうが無難です。 「サウンドカード」、「SCSIカード」、「LANか-ド」を例にとると、先ずは「サウンドカード」を 装着し、パソコンの電源を投入します。「LANカード」は一番最後にしたほうがいいです。 簡単に認識できるカードから、先に認識させてしまったほうが作業が楽です。 コンセントを戻して、パソコン本体の電源を投入。 Meが起動して、無事に音が出るようになればOKです。 面倒でも、再びいったんMeを終了させて、電源を切ります。 次は、「SCSIカード」。外付けのSCSI機器は、電源をきった状態にして、先ずSCSIカードを 認識させます。コンセントを抜いてSCSIカードを装着したら、再びコンセントを戻して パソコンの電源を投入します。 Meが起動された後、「コントロールパネル」⇒「システムのプロパティ」⇒「デバイスマネージャ」 ⇒「SCSIコントローラ」を参照のうえ、SCSIカードが認識されたことを確認します。 「LANカード」は一番最後にします。 面倒でも、再びいったんMeを終了させて、電源を切ります。 コンセントを抜いてLANカードを装着したら、再びコンセントを戻して パソコンの電源を投入します。 Meが起動された後、「コントロールパネル」⇒「システムのプロパティ」⇒「デバイスマネージャ」 ⇒「ネットワークアダプタ」を参照のうえ、LANカードが認識されたことを確認します。 システムのプロパティの一例 ●ステップ7 外付けSCSI装置、周辺機器を認識させる いったんMeを終了させて、電源を切ります。 外付けのSCSI機器の、電源を投入し次にパソコンの電源を投入します。 Meが起動された後、動作確認をします。 98用のドライバソフトがそのまま使えれば、問題なく動作するはずです。 動作しない場合は、Meの対応の有無などを、機器メーカーのホームページなどで 確認しなければならないかもしれません。 SCSI装置以外の、プリンタ等も動作確認をします。 ●ステップ8 常駐ソフトの再インストール ウイルス対策ソフトなど、アップグレード前にアンインストールしたソフトを 再インストールします。 ウイルス対策ソフトの場合は、ウイルス定義ファイル(パターンファイル)を 最新化する作業も必要ですね。 インストール後Meを再起動し、エラーが発生せずに動作することを確認します。 え?もっと簡単に考えていた(^^;)? もちろん、常駐ソフトもなく、いろんな拡張カードもなく、周辺機器もなければ こんな面倒な作業は不要です。 アップグレード時は、先ず98をできるだけシンプルな状態にし 先ずシンプルなMeを完成させます。 シンプルなMeができあがたら、いっぺんにではなく、 ひとつずつ、順次、98時代の環境に近づけていくようにします。 (2000年9月28日) |