オフィス街(青)

Windows95/98/Me/NT4.0/2000共通の話題

リフレッシュレートで はまる(汗


●Outlook Expressだけ正常動作せず...


 2年位前のお話しなんですが、ふと思い出したもので、書くことにしました。
 いつものように、ヘルプデスクの仕事をしているときの事。
 Windows98を使っている方から、お電話。

 「他のソフトは問題ないのですが、マイクロソフロのOutlook Expressだけ
 動いてくれません。」...

 いろいろ状況をお聞きしたところ、Outlook Expressを起動した途端、
 画面が乱れてしまい、もはや電源のオフ/オンを行うしか復旧できなくなる
 らしい。

 Outlook Expressだけの問題なら、そのソフトは止めて他のメールソフトを
 使ってもらうという方法もありますね(汗。

 Outlook Expressは、Internet Explorerの関連ソフトで、単独で簡単に
 アンインストールができません。レジストリを操作しないと、いけないし、
 一歩間違うとWindowsが起動できなくなってしまいます。
 
 そこで、Internet Explorerをバージョンアップし、同時にOutlook Expressも
 バージョンアップされて、不具合が解消されることを期待するのでした。

 だめでした...(泣。

 電話のやりとりでは限界と判断し、宅配便でパソコンを送っていただくことに
 しました。

 到着後、さっそく状況を確認。
 Windows98は正常に起動。起動の途中で、おかしなエラーメッセージも
 出ていません。
 起動後、いくつかのソフトを動かしてみる。
 Word、Excel、Internet Explorer、etc...。どこもおかしくない(汗。

 問題の、Outlook Expressを起動してみる。

 おかしい.....(汗。

 まるで、テレビで受信障害が起きているような画面です。
 テレビを見ているわけではないのだけど、テレビがきちんと写らないとき
 のような画面...。

 マウスは動いているみたいですが、画面の乱れからスタートボタンも満足に
 押せないような状況です...(滝汗。

 しかたなく、リセットボタンで再起動。
 スキャンディスクでチェックがかかった後、無事Windows98が起動。

 ユーザの方にやっていただいたけど、念のためInternet Explorerを
 バージョンアップし、同時にOutlook Expressもバージョンアップされて、
 不具合が解消されることを期待する手法を試みる。

 実施後、Outlook Expressを起動してみる。

 変わらず.....(汗。

 う〜ん。他のソフトは問題ないのに、Outlook Expressだけ、
 いうことをきいてくれない...。

 Windows98は正常に起動するし、他のソフトも使えるので、ハードウエアの
 問題では無い模様。

 どのソフトでも発生する事象なら、ディスプレイ装置とかビデオカードを疑います
 けど、Outlook Expressだけで発生ですからねえ....。

 セーフモードで正常に起動して、通常モードで起動できないなら、
 ディスプレイドライバ(ドライバソフト)の不具合も考えられるけど、
 この場合は、正常にWindows98が起動できているし...。

 Outlook Expressだけで発生する現象なので、Outlook Express固有の
 ソフトエウアの問題だと思うけど、同様の事例をインターネットで調べて不明。
 そのような、Outlook Expressの不具合の事例は報告されていない模様。

 しばし途方にくれてしまう...。

 やっぱり、Outlook Expressを使うのは止めてもらい、
 他のメールソフトを使ってもらうようにしよう.......かな(汗。


●リフレッシュレートが原因

 しばし途方に暮れた後、原因がわかりました。
 途方に暮れた甲斐がありましたか....(w。

 原因は、「リフレッシュレート」の設定の問題だったのです。

 
「画面のプロパティ」で「リフレッシュレート」の設定を確認できます。

 


  リフレッシュレート設定画面の例。問題が発生したパソコンのものとは異なります。

 リフレッシュレートの設定を「最適」から「60Hz」に変更したところ、
 Outlook Expressも正常に使えるようになりました。


 
「最適」ということですが、Outlook Expressにとっては、
 何故か、最適では無かったようですね(汗。
 
 どうやら、「最適」といっても、目安程度で、すべてのソフトが快適に動作する値を
 決めてくれるわけではないようです。

 リフレッシュレートの設定項目の選択候補には「最適」という項目は、必ずあるわけ
 ではありません。これは、ディスプレイドライバソフトによって異なります。
 今回のトラブルの原因は、この設定にあったわけで、むしろ「最適」なんていう
 項目は、無かったほうがよかったみたいですけど(w。

 Outlook Expressは、低いリフレッシュレードにしないと動かないソフト?
 というわけでもないようです。
 これは、問題がおきたパソコンの「ビデオカード」や「ディスプレイドライバソフト」の
 環境に起因しています。「ビデオカード」を交換したり、「ディスプレイドライバソフト」の
 バージョンアップをすれば、高いリフレッシュレートでも動作したかもしれませんが、
 今回は、そこまで行いませんでした。
 60Hzにしたら、不具合が解消したので、まあ、それでよしということで(w。


 
「リフレッシュレート」とは、1秒間に画面を何回更新するのか、
 画像を描き換える頻度を表す値です。

 リフレッシュレートが70Hzなら、1秒間に70回画面が更新されます。
 ディスプレイの画面って、蛍光灯のように、1秒間という短い間でも、
 60回とか70回とか、とても早い速度で変化しているんですね。

 この値が高い(大きい)ほど、画面の更新頻度が高くなり、画面のちらつきが
 少なくなります。
 値が低い(小さい)と、ちらつきが目立ち、目の疲労の原因になります。

 今回の事例では、60Hzにしましたが、
目にやさしい為には、70Hz以上を
 お勧めします。


 でも、今回のパソコンの環境では、「最適」でも「70Hz」でも、テレビの受信障害
 現象が発生して、60Hzにするしかありませんでした。
 Outlook Expressを使うのをあきらめてもらえれば、70Hzにできたんですが。

 目にやさしい70Hzか、目に負担がかかってもOutlook Expressを使うのか、
 この2つの選択だったわけですが(w。


 値をできるだけ大きくすればいいわけでが、大きく設定できるかどうかは、
 
「ビデオカード」、「ディスプレイドライバソフト」、 「ディスプレイ装置」の
 3者の性能に依存
します。

 パソコン本体で、いいビデオカードを使っていても、ディスプレイ装置の
 水平同期周波数の性能がいまいちなら、リフレッシュレートは高くできません。
 逆に、高性能のディスプレイ装置を用意しても、ビデオカードの性能が悪けれ
 ば、同様に、リフレッシュレートは高くできません。
 いいディスプレイ装置と、いいビデオカードを使っていても、ディスプレイドライバ
 ソフトの性能がいまいちなら、同様に、リフレッシュレートは高くできません。


 【まとめ】
 ●画面の乱れの事象では
「リフレッシュレート」の設定もチェック
 ●
ディスプレイ装置を買うときは、水平同期周波数特性のよいものを。
 ●
ビデオカードの性能が悪いと、「リフレッシュレート」を高く設定できない。
 ●
ディスプレイドライバソフトの性能が悪いと(例:バージョンが低い場合)、
  「リフレッシュレート」を高く設定できない事がある。
 ●
「リフレッシュレート」が低いと、目が疲れやすくなる(70Hz以上を推奨)。


                                              
(2001年9月15日)



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