西暦に関する豆知識


Q8.「西暦1年(元年)」の前の年は

・「西暦1年の前の年は、西暦何年か?」ということですが、
 これは「紀元前1年」になります。
・「え〜〜〜〜〜〜〜〜っつ!西暦0年でしょ?」とおっしゃる方も、
 たぶんいらっしゃると思いますが、「西暦0年」は存在しません(^^;)。

・私たちが使っている西暦は、1年から数えているんです(^^;)。
・数学がお好きな方ほど、誤解しやすいと思います。
・私は、数学は得意とは言えませんが、誤解していました(^^;)。

・「それは、変じゃないの?だって、だって」
・「だって 5、4、3、2、1、0、−1、−2、−3,...って
  数えるはずでしょ?」
・「だって、温度でも1度、0度、−1度、−2度...って数えるでしょ?」
・「そのウソ、ホント?」.......って(^^;)。

・ウソではなくて、ホントのホントです(^^;)。
・Q6でご説明したときに、ディオニュシウスという方が登場しました。
 彼の考えから、 キリスト前、キリスト以後、
 別の言い方をすれば
 紀元前(B.C.= before Christ)
 紀元後(A.D.=anno Domini 主の年)
 という考え方が、されるようになったのでしたね。


・つまり、前か後か、裏か表かというように2つに分けた考え方なんです。
・0(ゼロ)って、プラスでもマイナスでもない数ですよね。
・中間、中性みたいな....そんなふうにも思える数ですけど。
・西暦も...例えばコインの裏表のように、2面だけみたいな
 紀元前と紀元後しかないんです。
・「キリスト生誕前」、「キリスト生誕ちょうど」、「キリスト生誕後」ではなく
 「キリスト生誕前(紀元前)」と
 「キリスト生誕も含めたその後(紀元後)」ですね。

・ディオニュシウスは、キリスト誕生年は、西暦1年として考えたんです。

・では、彼は、何故キリスト生誕年を、西暦0年と考えなかったのか?

・当時は、1よりひとつ小さい0という概念が、まだありませんでした。
 数字の0をはじめとする考え方も、ありませんでした。
 「何も無い」という言葉の表現はあっても、それを「0」という記号で
 表すという事が、まだ無かったわけですね。
 
・ちなみに、数字の0は、インドの数学者の方が発明したそうです。
 1のひとつ前を0として表す考え方が、広まるのはディオニュシウスよりも
 もっとあとの時代からでした。

・よくよく考えれば、日本で使われている「和暦」も「平成0年」は
 無いではありませんか(^^;)ソウダ!。
 平成は、平成元年から始まりますが、これは平成0年ではありませんね。


・もし,0が発明されていたとしても、1年からカウントするほうが
 なじみ易いと考えられたかもしれませんね。
・そんなわけで、
 西暦元年は、西暦1年で、その1つ前の年は紀元前1年になります。


・くどいんですけど、「紀元前0年」というのもありませんので(^^;)。

・ちなみに、
 21世紀は、2,001年〜2,100年
 20世紀は、1,901年〜2,000年
 19世紀は、1,801年〜1,900年
         (中 略)
 11世紀は、1,001年〜1,100年
 10世紀は、901年〜1,000年
  9世紀は、801年〜900年
         (中 略)
  2世紀は、101年〜200年
  1世紀は、  1年〜100年
 紀元前1世紀は、紀元前100年〜紀元前1年
 紀元前2世紀は、紀元前200年〜紀元前101年
         (中 略)
 紀元前9世紀は、紀元前900年〜紀元前801年
 紀元前10世紀は、紀元前1,000年〜紀元前901年

というふうになります。
え?「やっぱり、くどい」ですって?...(^^;)、、、、。

                               (1999年12月9日)
   


                 
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