市川定夫氏

放射線遺伝学者。昭和10年12月7日生まれ。アメリカのブルックヘブン国立研究所研究員などをへて,昭和54年埼玉大教授となる。
ムラサキツユクサをもちいた微量放射線の遺伝的影響の研究で知られる。大阪出身。京大卒。著作に「遺伝学と核時代」「新公害原論」など。


原発が日常的に放出する放射能を、ことさら自然放射能と比較して見せる。
このような比較に、意味があるのだろうか。

原発を推進される側はいつもこれの比較。絶対これを離れない。

人工放射線 自然放射線

この比較を原発を推進する側はやるわけ。


私たちは本当に比較しなきゃならないのはこっちなんです。

人工放射性核種 自然放射性核種


さっき言ったカリウム40。こういうものが天然に昔からあったわけです。そういうものがあったら、そういう危険なものがある元素は人間や全生物はそういうものは蓄えないという形で適応してるわけ。つまり進化と適応、生物の進化と適応の過程で遭遇してきたものに対しては、それをくぐりぬけてきたものしか生き残ってないという形で結果として。だからこういうものを蓄えない、天然のこういうものを蓄えない生物なんかが生き残っているという形で適応して、自然の放射性核種を濃縮する生物はひとつもいません。

ところがヨウ素。ヨウ素はさっきも言ったように、天然のヨウ素は全部非放射性でしょ。放射能がない要素だから我々は植物は安心して何100万倍も濃縮したし、我々は安心して甲状腺に集めて利用してるわけです。安全だったからそういう性質は貴重な、優れた性質になりえたんです。

ところがその安全だった元素に、安全だった元素に放射性の核種を作ったらだめなんです。濃縮するやつを考えてみますと、今までその元素には放射性がなかった、そういう元素に放射性のものを作った時に濃縮するんです。

セシウムそう。セシウムも天然のものはカリウムと一緒に入ってきても、非放射性ですから何にも怖くないです。勝手に入りなさい。ね。

ところがこんなものなんか原子炉の中で作り出すもんだから、これも今言ったようにじわじわじわじわ蓄える。

ストロンチウム90もそう。天然のストロンチウムは非放射性でカルシウムに性質が似ていてカルシウムが入るとこにはストロンチウムはいつでも入ってきます。ただ天然のストロンチウムは入ってきたって一向に構わないです、非放射性ですから。

ところが原子炉の中で、ストロンチウム90とか、放射性のストロンチウムを作ると骨の中に入っちゃう。ストロンチウム90もこれにちかい半減期28年ですから、ゼロ歳の時に骨の中に入っちゃうストロンチウム90が。ね。入っちゃったらその人は28歳になったって放射能まだ半分残ってるんです骨の中で。中から被ばくを与えてます。

ストロンチウムが入ると、白血病だとか骨髄罹患にかかりやすいちゅうのはそういうのあります。骨に入って至近距離から骨髄とかに照射してるわけですから。ねえ。

そういうこれまでその元素に放射性のなかったものに放射性のものを作った時に濃縮するんです。それが人工放射能の濃縮です。今まで天然でそういう濃縮するものはないというのはさっきもいったように適応の結果なんです。

ところが我々が進化の適応の過程で1回も遭遇したことがない、原子力が始まってから初めてできたものに対しては我々はそういう適合をもってないんです。遭遇しなかった。

ところが今これやると具合悪いんで、昔そうだった。

(「人工放射性核種」と「自然放射性核種」を比較されると、推進派にとっては都合が悪いので、昔そうだったように、未だに「人工放射線」と「自然放射線」を比べている。)

昔は人工放射能も自然放射能も同じようなもんだと考えたのは一理あったんです。私もそう習ってきたしそう思ってます。なぜなら、ウランの核分裂の結果できる人工放射性核種を出す放射線はアルファ線かベータ線かガンマ線なんです。天然にある放射線もアルファ線かベータ線かガンマ線なんです。出す放射線は同じなんです、ウランの分裂の結果できるものも、天然にあるものも、出す放射線は同じなんです。放射能ちゅうのは放射線を出す能力のことで最終的にわれわれ生物に傷をつけるのは放射線ですから、放射線が同じなら人工でも自然でも同じじゃないかと昔は考えていたんです。これについて。

ところがそれは間違っていた。挙動の違いがあったわけです。

濃縮するかしないか。それがわかったあとなのに、推進側は今度、それがこれがだめちゅうことになってわざとこっちへ持ってきた
人工放射線 自然放射線


放射線の問題にして、人工の放射線でも例えば医療の放射線出してきたり、あれも人工の放射線。自然に天然に宇宙から飛んできてるやつもみんな放射線は放射線で、みなさん傷つけてますよ人工にも自然にも差ありませんよと。

放射線取り上げたら差はありません。ここには差はないんです。


だけど放射線が同じか違うかじゃなかったんです問題は。放射線を出す能力をもったこういうものが、我々の中で蓄積するか、しないかの違いなんです。

ヨウ素131やセシウム137、ストロンチウム90といった人工放射能は生体内に濃縮、蓄積し、生物がこれまで適応してきた自然放射能とは比較できない影響を人体に及ぼす。

自然放射性核種 体内に濃縮、蓄積しない
人工放射性核種 体内に濃縮、蓄積する


生物は進化の過程で、カリウム40などの「自然放射性核種」を摂取しても同じだけ排出し、体内で濃縮されない仕組みを身につけてきた。従って被曝量も一定し、DNAの修復などで放射線の影響をなるべく受けないような仕組みが生物には備わっている。

ところが、セシウム137などのような「人工放射性核種」への防御は、進化の過程を経ていない。通常の栄養素と同様に体内に滞留し、特定の場所に濃縮してしまうのだ。たとえば人間の身体は、放射線を出すヨウ素131を、(甲状腺ホルモンを作るのに必要な)放射線を出さないヨウ素と同じように甲状腺や母乳に濃縮させる。他の「人工放射性核種」(ストロンチウム90やセシウム137など)でも、他の動物・植物でも、場所は異なるが、滞留(濃縮)する。

滞留(濃縮)された場所では放射線が同じ場所で出続けるため、DNAの修復機能でも手に負えなくなる。また食物連鎖を経て、生物濃縮をも引き起こしてしまう。


【必見】「天然放射能と人工放射能の違い」を進化の過程を踏まえて教える、人気予備校講師レベルのわかりやすい講義……「放射能はいらない」【文字おこし3】
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65745462.html


EX-SKF-JP
がんばれ日本!負けるな日本!
政府をあてにするな!
「自然放射線と人工放射線の違い」ではなく、
「自然放射性核種と人工放射性核種の違い」を考えるべき
http://ex-skf-jp.blogspot.com/2011/08/blog-post_13.html


これが現実
Q. 人工放射性核種は自然放射性核種より危険なのか?
http://genjitsu.jp/archives/1360


人体に入った放射性セシウムの医学的生物学的影響
2011/08/28 10:38
http://george743.blog39.fc2.com/?m&no=711



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