[見識者の意見]
■【オペレーションコドモタチ賛同者メッセージ】 山本 太郎 氏
■【オペレーションコドモタチ賛同者メッセージ】 山本 太郎 氏
[見識者の意見]
■原発に対する各知事の意見
■原発に対する各知事の意見
「将来の脱原発」2人 「削減」9人 知事アンケート
2011年6月16日1時50分
朝日新聞社は47都道府県の知事に原発のあり方や今後のエネルギー施策についてアンケートした。11人の知事が将来的に原発を「やめる」または「減らす」 と回答する一方、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、「増やす」と答えた知事はゼロだった。「どれでもない」もしくは無回答で態度を明示しなかっ たのは計31人だった。
アンケートは原則として選択方式で、5月末から始め、6月10日までに文書で全員から回答があった。
原発がある13道県では、東海地震の想定震源域に中部電力浜岡原発を抱える静岡が「減らす」とし、9道県が「どれでもない」、福島、福井、鹿児島が選択肢を選ばない無回答だった。
原発のあり方について「やめる」としたのは、山形、滋賀県。原発 のある福島、福井県といずれも接している。吉村美栄子・山形県知事は「想定を超えた危険性が内在する限り、将来的にはやめるべきだ」、嘉田由紀子・滋賀県 知事は「原発から再生可能な自然エネルギーへのかじを切るような、孫子のために歴史的な判断を国や電力会社に求めていきたい」と、脱原発を明確に表明し た。
「減らす」と答えたのは9人で、静岡のほかは、栃木、埼玉、神奈川、長野、大阪、鳥取、岡山、高知。静岡県の川勝平太知事は「(福島の事故は)原発の安全性を揺るがしたばかりでなく、我が国のエネルギー政策の根本的な見直しを迫っている」とした。
「現状維持」としたのは山梨、奈良、長崎、大分の4人だった。「地球温暖化を考慮すると、原発は不可欠で、安全性を確保した上で今後も依存せざるを得な い」(山梨)、「再生可能エネルギーの導入は必要だが、短期的には困難」(大分)などと説明している。
全国最多の15基(1基は解体中)を抱える福井県の西川一誠知事が、国の安全基準は不十分として検査で停止中の原発の再稼働を認めていないことについては、25人が支持した。福井以外の原発立地道県のうち半分の6道県が含まれており、原発の今後の運転に影響を及ぼす可能性がある。
東日本大震災で津波被害が起き、停止中の東北電力女川原発がある宮城県の村井嘉浩知事は、「国が各事業者に指示した緊急安全対策は津波対策のみ」と福井 県知事と同様の指摘をしたうえで、「極限下での危機マネジメントの強化を含めた抜本的な対策を講じる必要があるが、含まれていない」と国の対策に不満をぶ つけている。
定期検査中の九州電力玄海原発2、3号機の再稼働をめぐり判断が注目される佐賀県の古川康知事は「他の立地県のことについてコメントできない」としてこの質問を無回答とした。
福井の原発に消費電力の約半分を頼ってきた関西圏の6府県の知事も西川知事の姿勢を支持した。夏の電力供給に大きな影響が出かねないが、「津波だけでなく地震の揺れによる影響も考えられるため、可能な限り原因を解明し、安全に係る基準を示すことが必要」(奈良)などとしている。
原発事故の被災県である福島県の佐藤雄平知事は、「事故の収束が第一」として、この二つの質問への回答を避けた。原発のあり方について明確な回答をしな かった福井県の西川知事は「原子力に過度に依存することがないよう、エネルギーの多角化を推進することは重要」と記した。(山田理恵、荻原千明)
http://www.asahi.com/politics/update/0615/OSK201106150211.html
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原発:再稼働要請へ 知事から疑念、批判 「あり得ぬ」「論評に値しない」
海江田万里経済産業相が18日、原発再稼働の要請方針を示したことに対し、毎日新聞が原発立地道県の知事に姿勢を尋ねたところ、「適切」とした安全対策 への疑問の声が噴出、現時点での受け入れを表明する知事はいなかった。原発の運転に関して知事に法的権限は無いが、電力会社と道県などの協定もあり、知事 の同意無しの再稼働は困難とみられる。経産相は近く福井県と九州を訪問する方針だが、慎重姿勢を見せる知事の説得など、各地で紛糾するのは必至の情勢だ。
取材に応じなかった福井県知事と連絡が付かなかった茨城、鹿児島両県知事を除く10道県知事が取材に応じた。現在、国内の商業用原発54基のうち37基 が停止中(調整運転を含む)。運転中のうち5基が8月末までに定期検査に入る予定で電力需給の逼迫(ひっぱく)が懸念されている。海江田経産相は同日の会 見で、シビアアクシデント(過酷事故)対策に関し、適切との評価結果を公表した。
適切と判断した根拠の説明を求める知事は多く、溝口善兵衛島根県知事は「国が指示し、電力会社が実施する安全対策で十分かチェックする必要がある」と国 の方針をうのみにできないとの姿勢を堅持。新潟県の泉田裕彦知事は「安全性について論評に値する内容が無い」とコメント。「本県の技術委員会の質問に国は 回答していない」と不快感も示した。
原発事故の現場となった福島県の佐藤雄平知事は「再稼働はあり得ない」と従来通り断言。菅直人首相判断で運転停止となった静岡県の浜岡原発は、今回の経 産相方針でも対象外とみられ、川勝平太知事は「再開のさの字も出る状況ではない」と現状を語った。
浜岡原発と他の原発との違いについて説明を求める知事も複数いた。福井県は、県幹部が「原発の高経年化対策や、浜岡のみに停止を命じた判断根拠などが示されなければ、定期検査中の原発の再稼働は了解できない」と慎重な姿勢を示した。
原発の建設や運転の許認可権は国にあるが、道県と市町村、電力会社は安全協定を結び、施設増設などは地元の了解を取る▽自治体の安全措置要求の受け入れ −−などを約束している。経産相の発言を巡っては橋下徹大阪府知事も「時期尚早。経産相や経産省のみなさんが原発周辺に住めばよい」と話している。【まと め・石川淳一、柳澤一男、関東晋慈】
毎日新聞 2011年6月19日 東京朝刊
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原発は将来どうしたらよいか(朝日新聞アンケート)
エネルギー政策について(朝日新聞アンケート)
- | 知事名 (敬省略) |
やめる | 減らす | 減らすか 現状維持 |
現状維持 | どれでもない | 無回答 |
北海道 | 高橋はるみ | . | . | . | . | ○ | . |
青 森 | 三村申吾 | . | . | . | . | ○ | . |
岩 手 | 達増拓也 | . | . | . | . | . | ○ |
宮 城 | 村井嘉浩 | . | . | . | . | ○ | . |
秋 田 | 佐竹敬久 | . | . | . | . | ○ | . |
山 形 | 吉村 美栄子 | ○ | . | . | . | . | . |
福 島 | 佐藤雄平 | . | . | . | . | . | ○ |
茨 城 | 橋本 昌 | . | . | . | . | ○ | . |
栃 木 | 福田富一 | . | ○ | . | . | . | . |
群 馬 | 大澤正明 | . | . | . | . | ○ | . |
埼 玉 | 上田清司 | . | ○ | . | . | . | . |
千 葉 | 森田健作 | . | . | . | . | ○ | . |
東 京 | 石原慎太郎 | . | . | . | . | . | ○ |
神奈川 | 黒岩祐治 | . | ○ | . | . | . | . |
新 潟 | 泉田裕彦 | . | . | . | . | ○ | . |
富 山 | 石井隆一 | . | . | . | . | ○ | . |
石 川 | 谷本正憲 | . | . | . | . | ○ | . |
福 井 | 西川一誠 | . | . | . | . | . | ○ |
山 梨 | 横内正明 | . | . | . | ○ | . | . |
長 野 | 阿部守一 | . | ○ | . | . | . | . |
岐 阜 | 古田 肇 | . | . | . | . | ○ | . |
静 岡 | 川勝平太 | . | ○ | . | . | . | . |
愛 知 | 大村秀章 | . | . | . | . | ○ | . |
三 重 | 鈴木英敬 | . | . | . | . | ○ | . |
滋 賀 | 嘉田由紀子 | ○ | . | . | . | . | . |
京 都 | 山田啓二 | . | . | ○ | . | . | . |
大 阪 | 橋下 徹 | . | ○ | . | . | . | . |
兵 庫 | 井戸敏三 | . | . | . | . | ○ | . |
奈 良 | 荒井正吾 | . | . | . | ○ | . | . |
和歌山 | 仁坂吉伸 | . | . | . | . | ○ | . |
鳥 取 | 平井伸治 | . | ○ | . | . | . | . |
島 根 | 溝口善兵衛 | . | . | . | . | ○ | . |
岡 山 | 石井正弘 | . | ○ | . | . | . | . |
広 島 | 湯ア英彦 | . | . | . | . | ○ | . |
山 口 | 二井関成 | . | . | . | . | ○ | . |
徳 島 | 飯泉嘉門 | . | . | . | . | ○ | . |
香 川 | 浜田恵造 | . | . | . | . | ○ | . |
愛 媛 | 中村時広 | . | . | . | . | ○ | . |
高 知 | 尾ア正直 | . | ○ | . | . | . | . |
福 岡 | 小川 洋 | . | . | . | . | ○ | . |
佐 賀 | 古川 康 | . | . | . | . | ○ | . |
長 崎 | 中村法道 | . | . | . | ○ | . | . |
熊 本 | 蒲島 郁夫 | . | . | . | . | ○ | . |
大 分 | 広瀬勝貞 | . | . | . | ○ | . | . |
宮 崎 | 河野俊嗣 | . | . | . | . | ○ | . |
鹿児島 | 伊藤祐一郎 | . | . | . | . | . | ○ |
沖 縄 | 仲井眞弘多 | . | . | . | . | ○ | . |
エネルギー政策について(朝日新聞アンケート)
- | 知事名 (敬省略) |
原発が 一部の自治体に 立地している 現状が好ましくない |
放射性廃棄物の 最終処分施設を 受け入れられない |
原発に代わる 自然エネルギーを 推進すべきだ |
電力会社から 送電部門を 切り離す 「発送電分離」 が好ましい |
北海道 | 高橋はるみ | . | ○ | ○ | . |
青 森 | 三村申吾 | . | ○ | ○ | . |
岩 手 | 達増拓也 | . | ○ | . | . |
宮 城 | 村井嘉浩 | . | . | ○ | . |
秋 田 | 佐竹敬久 | . | ○ | ○ | . |
山 形 | 吉村 美栄子 | . | ○ | ○ | . |
福 島 | 佐藤雄平 | ○ | ○ | ○ | . |
茨 城 | 橋本 昌 | . | . | ○ | . |
栃 木 | 福田富一 | . | ○ | ○ | . |
群 馬 | 大澤正明 | . | . | . | . |
埼 玉 | 上田清司 | . | . | ○ | ○ |
千 葉 | 森田健作 | . | . | ○ | . |
東 京 | 石原慎太郎 | . | . | . | . |
神奈川 | 黒岩祐治 | . | ○ | ○ | . |
新 潟 | 泉田裕彦 | . | ○ | . | . |
富 山 | 石井隆一 | . | . | ○ | . |
石 川 | 谷本正憲 | . | . | . | . |
福 井 | 西川一誠 | . | . | ○ | . |
山 梨 | 横内正明 | ○ | ○ | ○ | ○ |
長 野 | 阿部守一 | . | ○ | ○ | ○ |
岐 阜 | 古田 肇 | . | ○ | ○ | . |
静 岡 | 川勝平太 | ○ | ○ | ○ | ○ |
愛 知 | 大村秀章 | . | . | ○ | . |
三 重 | 鈴木英敬 | . | . | ○ | . |
滋 賀 | 嘉田由紀子 | . | ○ | ○ | ○ |
京 都 | 山田啓二 | . | ○ | ○ | . |
大 阪 | 橋下 徹 | . | . | ○ | ○ |
兵 庫 | 井戸敏三 | ○ | ○ | ○ | ○ |
奈 良 | 荒井正吾 | . | . | ○ | . |
和歌山 | 仁坂吉伸 | . | ○ | ○ | . |
鳥 取 | 平井伸治 | . | ○ | ○ | . |
島 根 | 溝口善兵衛 | . | . | ○ | . |
岡 山 | 石井正弘 | ○ | ○ | ○ | ○ |
広 島 | 湯ア英彦 | . | . | ○ | . |
山 口 | 二井関成 | . | . | ○ | . |
徳 島 | 飯泉嘉門 | . | ○ | ○ | . |
香 川 | 浜田恵造 | . | . | ○ | . |
愛 媛 | 中村時広 | . | . | ○ | . |
高 知 | 尾ア正直 | . | ○ | ○ | . |
福 岡 | 小川 洋 | . | . | ○ | . |
佐 賀 | 古川 康 | . | . | ○ | . |
長 崎 | 中村法道 | . | ○ | ○ | . |
熊 本 | 蒲島 郁夫 | . | . | ○ | . |
大 分 | 広瀬勝貞 | . | . | ○ | . |
宮 崎 | 河野俊嗣 | . | . | ○ | . |
鹿児島 | 伊藤祐一郎 | . | . | . | . |
沖 縄 | 仲井眞弘多 | . | . | ○ | . |
山形、栃木、埼玉、神奈川、長野、静岡、滋賀、大阪、鳥取、岡山、高知の11人の知事が、原発は、「やめる」若しくは「減らす」という意見です。
岩手、群馬、東京、新潟、石川、鹿児島の6知事を除くほとんどの知事が、「原発に代わる自然エネルギーを推進すべきだ」という意見です。
1950年代に作られた、陳腐化して危険な原発の技術に固執する必要はありません。今回の福島原発の事故で、原発は暴走すると、コントロールできない恐ろ しい技術であることが証明されました。原発事故は、被災者の生活を破壊します。被曝者の健康を破壊します。国の産業を破壊します。多くの知事が原発に対す る危険性を正しく認識しているのだと思います。
埼玉、山梨、長野、静岡、滋賀、大阪、兵庫、岡山の各知事は、 「発送電分離」が好ましいという意見です。
電力会社の地域独占状態では、利用者は選択の余地がありません。原発で発電された電気は使いたくないと思っても、利用者は選択の余地がないのです。原発の ような危険で放射性物質を撒き散らす汚れた電力ではなく、クリーンで安全な電気が欲しいというニーズはあるのです。そのニーズに応えるために、是非「発送 電分離」を実現して欲しいと思います。
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山形県 吉村美栄子知事
日本は将来的に脱原発に向かうべきだ。地域の特性に応じた(太陽光発電などの)再生可能エネルギーがあり、それを国策としてしっかり示してほしい。(2011.6.20)
石川県 谷本正憲知事
経済産業大臣のご判断は一つの考え方ではあるけれども、疑問について十分説明していただかないと、再起動の判断は難しいと考えている。(2011.6.18)
新潟県 泉田裕彦県知事
原子力発電所の安全性について、大臣談話は論評に値する内容を何も含んでいません。(2011.6.18)
福井県 西川一誠知事
国として立地地域の不安に真摯(しんし)に向き合う姿勢が見えない。定検中の原発の再起動は認められない立場に何ら変わりはない。(2011.6.22)
大阪府 橋下徹知事
“安全だ”というなら、海江田大臣をはじめ経産省の皆さんを強制的に原発の周りに住ませたらいい。無責任だ。(2011.6.18)
滋賀県 嘉田由紀子知事
「ハイリスクな原発はやめてほしい。代替エネルギーを探しながら、原発に頼らないエネルギー政策を進めるべきだ」と述べ、「卒原発」が必要との考えを明確にした。(2011.6.21)
和歌山県 仁坂吉伸知事
「就任以来、関電から原発建設の申し入れを受けたことはない。ただ、福島第1原発の事故を踏まえれば、現状では立地は難しいと思う。今後も電力供給不足が続くなら、 LNG火力や自然エネルギーの利用プロジェクトの建設などの可能性が生じてくると思う。」と述べ、今後はメガソーラーの誘致などエネルギーの導入を進める考えを示した。(2011.6.21)
三重県 鈴木英敬知事
「福島第1原発事故の収束が図られていない中で、(再稼働は)時期尚早な感がある」と批判した。また、県内の立地については「今は議論の余地はない」と述べ、現時点で容認する考えがないことを改めて示した。(2011.6.22)
岡山県 石井正弘知事
「原発事故を受け、原発増設を前提としたエネルギー政策の転換は避けられない。減らす方向で検討すべきだ」と明言した。ただ、発電量の約30%を原発が占 める現実を踏まえ、「当面は徹底した安全対策を進め、原子力、再生可能エネルギー、化石燃料などを組み合わせたベストなあり方を国で議論するべきだ」と述 べた。(2011.6.21)
愛媛県 中村時広知事
焦点となっている四国電力伊方原子力発電所3号機(伊方町)の再稼働に同意できるかについて、改めて現時点で判断できないことを強調したうえで、「海江田 万里経済産業大臣は、原発再稼働に理解を求めるにあたり、自らの言葉で根拠を説明すべきだ」などと答弁した。(2011.6.23)
徳島県 飯泉嘉門知事
国は安全性確保に万全を期すとともに、再生可能エネルギーへのシフトに向けあらゆる環境整備を行うべきだ。(2011.6.22)
高知県 尾崎正直知事
省エネ推進により全体の需要を下げるとともに、再生可能エネルギー比率を高めていくことで徐々に原発を減らすべきだ。(2011.6.22)
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福島原発の大事故が全く収束せず、放射性物質による大気汚染が現在でも進行中なのです。農産物や海産物の汚染が進行しています。地下水の汚染も続いていま す。高濃度の汚染水を海洋投棄することも、行ってしまったのです。放射性物質が、海洋生物に濃縮されていきます。原発がもたらした原子力災害による放射性 物質が原因なのです。この国難の緊急事態の状況で、停止中の原発を再起動させるという、経産省のとんでもない神経が全く理解できません。余震は続いている のです。日本列島は地震列島なのです。東南海地震は、いつ起きてもおかしくないのです。経産省は、さらに原発事故を誘導し、日本を完璧に破壊したいので しょうか?経産省は、日本のための省庁ではないのでしょうか?経産省は、放射性物質に苦しむ国民の姿が見えないのでしょうか?常軌を逸しているとしか思え ません。
どんなに対策をしても「100%安全」というのは不可能なことです。万が一事故が起きても収束ができて、「放射性物質をばら撒かない」ということが重要なのです。
[見識者の意見]
■原発立地自治体アンケート
NHKは、原発を抱える道と県、市町村のうち、福島県内を除く合わせて29の自治体に停止中の原発の運転再開を認めるかなどについてアンケートを実施し、28の自治体から回答を得ました。
実施:2011年6月27〜28日
対象:福島県を除く29の自治体(12道県、17市町村)
回答:28の自治体(11道県、17市町村)
無回答:青森県
【Q1】止まっている原発の運転再開を認めますか | ||||
1 | 早く再開を認めたい | 新潟県刈羽村、佐賀県玄海町 | 2市町村 | 2 |
2 | いずれは再開を認めたい | 北海道泊村、宮城県女川町、 福井県美浜町、福井県高浜町 |
4市町村 | 4 |
3 | 当面、再開を認めない | 新潟県、静岡県、福井県 宮城県石巻市、石川県志賀町 |
3県、2市町村 | 5 |
4 | 今後一切、再開を認めない | − | − | − |
5 | 今は判断できない | − | 8道県、9市町村 | 17 |
【Q2】運転再開の判断で特に重視したい(3つまで) | |||
1 | 福島の事故の収束 | 2道県、3市町村 | 5 |
2 | 地震や津波対策 | 7道県、9市町村 | 16 |
3 | 浜岡原発の停止問題 | 4道県、1市町村 | 5 |
4 | 国の安全基準 | 2道県、7市町村 | 9 |
5 | 国の十分な説明 | 4道県、10市町村 | 14 |
6 | 議会の理解 | 1道県、5市町村 | 6 |
7 | 住民の理解 | 5道県、13市町村 | 18 |
8 | 地元専門家の意見 | 2道県 | 2 |
9 | 地元経済への影響 | − | 0 |
10 | 電力の安定供給 | 2道県、3市町村 | 5 |
11 | 核燃料税や交付金 | − | 0 |
12 | その他 | 4道県 | 4 |
【Q3−1】26日の佐賀県での説明会への評価は | |||
1 | 評価する | − | 0 |
2 | どちらかといえば評価する | 1道県、8市町村 | 9 |
3 | どちらかといえば評価しない | 1道県、2市町村 | 3 |
4 | 評価しない | 2道県、5市町村 | 7 |
5 | その他 | 6道県、2市町村 | 8 |
無回答 | 1 |
【Q3−2】地元でこのような説明会が実施された場合、 運転再開の判断材料になりますか? |
|||
1 | 判断材料になる | 3市町村 | 3 |
2 | 判断材料にならない | 2道県、9市町村 | 11 |
3 | その他 | 8道県、5市町村 | 13 |
無回答 | 1 |
【Q4】原発が止まっている影響は(2つまで) | |||
1 | 核燃料税や交付金が減る | 2道県、2市町村 | 4 |
2 | 地元で働く場が減る | 1道県、3市町村 | 4 |
3 | 地元の宿泊施設や飲食店の売り上げが減る | 1市町村 | 1 |
4 | 地元が活性化しない | 8市町村 | 8 |
5 | 電力が安定に供給できない | 4道県、12市町村 | 16 |
6 | 国内経済に影響する | 3道県、11市町村 | 14 |
7 | 特にない | − | 0 |
8 | その他 | 5道県、1市町村 | 6 |
無回答・無効 | 2 |
【Q5】『脱原発』について、どのように考えているか | ||||
1 | 早く「脱原発」を進めたい | 静岡県 | 1県 | 1 |
2 | いずれは「脱原発」を進めたい | 愛媛県、 宮城県石巻市、茨城県東海村 |
1県、2市町村 | 3 |
3 | 当面、「脱原発」は進めない | 福井県おおい町、福井県高浜町、 福井県美浜町、宮城県女川町、 北海道泊村 |
5市町村 | 5 |
4 | 今後一切、「脱原発」は進めない | − | − | − |
5 | 今は判断できない | − | 5道県、10市町村 | 15 |
エネルギー多様化必要 | 北海道 | 1道 | 1 | |
自然エネルギー推進 | 新潟県 | 1県 | 1 | |
無回答 | 福井県、鹿児島県 | 2県 | 2 |
【Q6】「脱原発」の考え方は、福島第一原発の事故後に変わりましたか? | ||||
1 | 変わった | 宮城県石巻市、新潟県柏崎市、宮城県女川町、 佐賀県玄海町、茨城県東海村 |
5市町村 | 5 |
2 | 変わらない | 愛媛県、新潟県刈羽村、 福井県敦賀市、福井県おおい町、福井県美浜町 |
1県、4市町村 | 5 |
3 | その他 | − | 8県、5市町村 | 13 |
無回答 | 5 |
静岡県川勝知事
福島第一原発の事故は国のエネルギー政策の根本的な見直しを迫っている。
新エネルギーへの転換を強力に進める必要がある。
東海村村上達也村長
原発が事故を起こした場合、どこまで広がるか全く分からなくなった。
日本こそ『脱原発』に向けた具体的な政策を進めるべきだ。
立地4自治体“脱原発進めたい”
7月5日 17時46分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110705/k10013991771000.html
NHK「かぶん」ブログ
http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/600/87283.html
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【Q3−1】26日の佐賀県での説明会への評価は
【Q3−2】地元でこのような説明会が実施された場合、運転再開の判断材料になりますか?
この【Q3−1】と【Q3−2】ですが、九州電力による「やらせメール事件」が発覚する前に行われたアンケートですので、この事件が発覚した今、再度アンケートを実施すれば、結果は違ったものになったと考えられます。佐賀県は、県民説明会の前に、九電による「やらせメール」のことを知りながら、何事も無かったかのように県民説明会を進めたことも問題になっています。
静岡県は、早く「脱原発」を進めたいと回答しています。静岡県は、県の重要な産業であるお茶が出荷できない事態に追い込まれ、大打撃を受けています。原発 の放射性物質が、いかに恐ろしいものであるかを、身をもって痛感しているだけあって、このことからも国が脱原発の方針を自治体に明確に示さないことは、指 導力の欠如であり切実な問題であると言えます。
宮城県石巻市と茨城県東海村は、今回の福島第一原発事故で、脱原発の必要性を認識したということです。原発事故は福島県だけの問題ではありません。放射性 物質は、世界中に拡散を続けています。他人事ではなく、自分達の問題でもあるという認識が持てることは、それだけ見識が高い自治体であるということができ ます。
愛媛県は、いずれは「脱原発」を進めたいと回答しています。今回の福島第一原発の事故が起きる前から、「脱原発」の必要性を考えていたということです。愛 媛県・伊方原発の周辺環境放射線を調査では、次のとおり、セシウムやプルトニウムが検出されています。
4月12日に採取した土壌から最大でプルトニウム‐238が0.018ベクレル/kg乾土、
プルトニウム-239+240が0.87ベクレル/kg乾土
5月10日に採取した海底土から放射性セシウム-137が最大で0.89ベクレル/kg乾土
5月10日に採取した海水からプルトニウム-239+240が0.0049ミリベクレル/リットル
伊方原発は、活断層の近くに立地しており、1号機と2号機は老朽化がすすんでいるため、愛媛県としても危機感を持っているのだと思います。
宮城県女川町は、今回の福島第一原発事故で、当面、「脱原発」は進めないという考えに変わったようです。
福井県おおい町と福井県美浜町は、今回の福島第一原発の事故で、考えが変わることはなく、当面、「脱原発」は進めないということです。
福井県高浜町と北海道泊村は、今回の福島第一原発の事故を、どのように受け止めているのかわからないのですが、当面、「脱原発」は進めないということです。
福島第一原発の事故は、まったく収束の目処がたっていません。日本からの輸出品について、各国の対応には若干の差異はありますが、海外へ輸出をする際に、13都県が何らかの規制を受けています。
北海道から大阪まで、広範囲のの浄水場で放射セシウムが検出され、放射性物質で汚染された汚泥の処理に苦しんでいます。
農水省は、放射性セシウム濃度が1キロ当たり200ベクレル以下であれば、その汚染された汚泥から肥料を作ってもかまわないという基準を作りました。この 肥料が、全国に流通すれば日本中の農地が汚染され、土壌汚染、そして農産物の汚染は、さらに深刻なものとなるでしょう。
各自治体は、福島第一原発の事故が、他人事ではないということをあらためて認識すべきです。
(関連記事)
愛媛県伊方原発周辺の土壌・海水からプルトニウムが検出
http://infosecurity.jp/archives/11461
北海道から大阪まで…浄水場からセシウム、自治体お手上げ
2011.06.24
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20110624/dms1106241636025-n1.htm
放射性セシウム検出の汚泥 肥料への利用は200ベクレル以下 農水省が基準
06月28日(火)
http://www.shinmai.co.jp/news/20110628/KT110627FTI090008000.html
「こんなことがあっていいのか」九電メール、内部告発で発覚 番組前、佐賀県にも情報
2011.7.9 08:14
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110709/crm11070908150000-n1.htm
[見識者の意見]
■原発に頼らない日本
■原発に頼らない日本
●「原発にも 石油石炭天然ガスにも頼らない 日本を創ろう。エネルギーシフト勉強会」
相原久美子(民主党) 石津政雄(民主党) 大河原雅子(民主党)
櫛渕万里(民主党) 長島昭久(民主党) 前田武志(民主党)
村越祐民(民主党) 山田正彦(民主党) 太田和美(民主党)
山崎誠(民主党) 長妻昭(民主党) 加藤紘一(自民党)
鴨下一郎(自民党) 川口順子(自民党) 河野太郎(自民党)
高村正彦(自民党) 西村康稔(自民党) 茂木敏充(自民党)
山田俊男(自民党) 遠藤乙彦(公明党) 加藤修一(公明党)
吉井英勝(共産党) 阿部知子(社民党) 浅尾慶一郎(みんなの党)
川田龍平(みんなの党) 水野賢一(みんなの党) 亀井静香(国民新党)
下地幹郎(国民新党) 園田博之(たちあがれ日本) 田中康夫(新党日本)
荒井広幸(新党改革)
●「自民党エネルギー政策議員連盟」
共同代表世話人 河野太郎 世耕弘成 西村康稔 牧島かれん
事務局長 柴山昌彦 幹事 平将明
●「私と風力発電」「エネルギー政策の転換」 菅直人
http://kanfullblog.kantei.go.jp/
●「2020年までに原発ゼロ 2050年には自然エネルギー100%へ」 社民党
●「原発からのすみやかな撤退、自然エネルギーの本格的導入、国民的討論と合意を」 共産党
[見識者の意見]
■手塚治虫氏も原発に反対していた
■手塚治虫氏も原発に反対していた
COMIC BOX 1988年8月
「手塚治虫氏 特別インタビュー『ぼくも原発に反対です』」
(抜粋)
「鉄腕アトム/よみがえるジャングルの歌声」なるまんがの小冊子について
−アトムがジャングルに原発を建てるという小冊子はご存知ですか?
おれ描いた覚えないの。許可した覚えもない。樋口さんのとこ電話して、あれはちょっとカンベンしてくれといったら「二度とこんなことはいたしません」ということだった。それから彼の仕事にぼくは関わらない。
−「よみがえるジャングルの歌声」は手塚氏本人によってあっさり否定された。
では改めて、原子力発電について、いかがですか?
反対です。はっきりそう書いてください。
ただ、ぼくは反核であらゆる核エネルギーに反対なんだけど、核融合エネルギーには賛成なの。
核融合は当分まだできないだろうから(笑)。それができた時点でぼくはアトムを核融合エネルギーの産物だとしたいの。
−アトムというその名のゆえにカン違いされてもしかたない部分ありますね。
そうだね。例えば赤旗まつりなんかに、アトムが空を飛んでて、下で反核運動している農民たちに、「ぼくも放射能灰まいているのかなあ」と非常に悲しい顔をしている漫画をかいている。
そういうキャンペーンはやってます。
原子力以外の電気事業ということは、20世紀の事業としては大きい歴史的に残るものだと思うんだけれども、その中の原子力に関してはぼくは反対、と、大体キチンとしている。
電気事業には協力するけれど、原子力キャンペーンだったら絶対いやだと念を押しています。
[見識者の意見]
■原発新増設、66%が反対 全自治体アンケート
■原発新増設、66%が反対 全自治体アンケート
都道府県知事と市区町村長の66%が原発の新設や増設に反対していることが10日、共同通信社のアンケートで明らかになった。新増設や再稼働の際、原発から離れた周辺自治体からも同意を得るべきだとの意見は54%に上り、電力会社と結ぶ「原子力安全協定」の対象拡大を求める声が強いことが分かった。東京電力福島第1原発事故で放出された放射性物質への政府対応は88%が評価できないと回答。東日本大震災の発生から11日で半年を迎え、不信感の広がりが浮き彫りになった。
アンケートに回答したのは、1793自治体のうち1697自治体(95%)。最も多かったのは、原発の新増設を「認めない」の38%。
2011/09/11 04:02 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201109/CN2011091001000686.html
このアンケートからも、北海道の高橋はるみ知事が、原発関連交付金をもらっている自治体だけの意見で、泊原発3号機を営業運転させたことが間違いだったことがわかります。泊原発から札幌までは70km程度しか離れていません。札幌市は、泊原発3号機の営業運転開始には反対をしていました。地元の意見を無視して、経産省の意のままに強行するような知事は必要ありません。