■道知事が泊原発3号機再開を容認 営業運転は震災後初
(引用ここから)
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道知事が泊原発3号機再開を容認 営業運転は震災後初
北海道の高橋はるみ知事は16日夜の道議会特別委員会で、定期検査で調整運転中の北海道電力泊原発3号機(泊 村)の営業運転再開に向けた政府対応を評価し、事実上再開を容認した。
知事は、最終検査に経済産業省原子力安全・保安院だけでなく、原子力安全委員会を関与させた政府対応に関し「二重チェックは評価できる」と述べた。
特別委の審議や地元4町村などの意見を踏まえ、海江田万里経産相に再開容認の意向を正式に伝える方針。 特別委は同日夕から約6時間半にわたって休憩。午後10時半ごろ、高橋知事が出席して再開された。知事の答弁内容の調整などに手間取ったとみられる。 (共同)
東京新聞 2011年8月17日 00時07分
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011081601000980.html
泊原発3号機営業運転再開はずれ込み 道議会6時間空転
定期検査で調整運転中の北海道電力泊原発3号機(泊村)の営業運転再開をめぐる道議会特別委は16日夕から約6時間半にわたって休憩。午後10時半ごろ、高橋知事が出席して再開された。知事の答弁内容の調整などに手間取ったとみられる。
高橋知事は特別委の審議や地元4町村などの意見を踏まえ、海江田万里経産相に再開容認の意向を正式に伝える方針。
北海道新聞 2011年8月17日 00時08分
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/312233.html
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(引用ここまで)
高橋知事の再開容認は、とても理解できるものではありません。
1.菅首相の「原発に依存しない社会を目指すべき」とする見解に逆行している
一国の首相の発言が、こんなにも軽く扱われるとは、どういうことなのでしょうか?
2.原子力安全基盤機構のグループ長が、泊原発の検査記録を改ざん指示している
2009年3月のことです。検査結果を改ざんするというデタラメなことがまかり通っています。
3.加速度の鉛直(縦方向)基準値は368ガルしかなく耐震強度が不十分
2011年7月11日、日本共産党の大門実紀史両参院議員に指摘をされ、北電はこの数値を認めています。
4.泊原発付近に新たに活断層が見つかったのに北電は無視を続けている
2009年から、東洋大の渡辺満久教授(変動地形学)が指摘をしていますが、北電はこれを無視し続けています。
5.原子力安全委員会は、安全チェックを保安院に丸投げし二重チェックをしていない
原子力安全委員会は、7月11日に安全チェックを保安院に丸投げしました。二重チェックになっていません。高橋知事の「二重チェックは評価できる」という発言は、間違っています。
6.地元の意見を無視している
高橋知事が意見を聞いたのは、原発関連交付金をもらっている半径約10キロ圏内の地元4町村(泊村、共和町、岩内町、神恵内村)だけです。
泊原発が営業運転を始めた1989年度か2009年度までの21年間で道と地元4町村に支払われた原発関連の交付金や税収の総額は約959億円に上ります。最も多いのは泊村の約546億円で、歳入総額の57%に達しています。これは本来のあるべき姿とはいえません。健全な財政ではありません。まるで麻薬漬けのような状態です。
原発関連交付金を受け取ってない市町村の意見も聞くべきです。収束できない福島第一原発事故の惨状を理解していれば、半径約10キロ圏内の4町村だけに意見を聞くだけでは不十分であることは明白です。「半径約10キロ圏内の4町村だけが地元」ではないのです。
小平町、余市町、仁木町、倶知安町、蘭越町、積丹町、赤井川村、ニセコ町、寿都町など、交付金を受け取っていなくても、比較的泊原発に近い町村はあります。
札幌市も、泊原発からわずか70km程度しか離れていません。札幌市は、泊村原発の営業運転再開に反対しています。
7.最大需要電力を原発抜きでもカバーできており原発は全く必要ない
環境エネルギ−政策研究所の調査では、北電の原発を除く電力供給力は624万Kwであるのに対し、最大需要電力は547万Kwになっています。つまり、原発が全くなくても最大需要電力をカバーしているのです。
(引用ここから)
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北海道議会議員 高橋とおる氏 2011年8月15日の日記
北海道の過去の最需要量(12月)は547万kw、北海道の電力は、北電が所有している総発電量から泊原発の発電量(1〜3号機)を引くと529.1万kw、これだけでは足りませんが、道企業局水力発電7万kw、そして自家発電総量が262万kwあります。合計すると798.1万kw、原発を止めても大丈夫ではないでしょうか。
http://www.t-tooru.com/blog/blog.html
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(引用ここまで)
高橋とおる氏の調査と環境エネルギ−政策研究所の調査とでは数値は異なりますが、いずれにしても原発など全く不要で電力は足りていることに間違いはないのです。
このような状況で、営業運転の再開をするというのは誠に理不尽であり理解できないことです。何故、多くの道民の反対を押し切って再開をしなければならないのでしょうか。
(引用ここから)
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チェルノブイリ原発事故のあと、北海道内では反原発運動が勢いを増した。
当時、北海道知事だった横路孝弘氏は社会党に属していたが、「勝手連」と呼ばれる市民運動の力を背景に83年に初当選した。「勝手連」に結集した人々の多くは泊(とまり)原発の稼働に反対しており、社会党も反原発の立場を取っていたことから、横路知事による建設計画中止の決断が期待された。しかし、横路知事は行政の継続を理由に、自民党系の堂垣内尚弘前知事が進めていた道内初の原発計画を今後も推進すると発表した。
北海道電力をはじめとする原発推進派は、チェルノブイリ原発事故のあとも、日本の原発の安全性を必死に強調した。しかしながら、81年4月には福井県・敦賀原発で放射能漏れ事故が起きていた。その際、以前にあった同様の事故を会社側が秘匿していたことが明らかになり、原発の安全神話には大きな疑問符がついた。
JBpress(日本ビジネスプレス)
明るみに出ない原発労働者の真実
2011.04.21(木) 佐川 光晴
http://www.asyura2.com/11/genpatu9/msg/641.html
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(引用ここまで)
歴史から学ぶことなく、同じような愚行を繰り返すのでしょうか。横路孝弘氏といえば、2011年8月現在では、民主党に属していて衆議院議長です。民主党であれ自民党であれ、電力会社のために政治をしているとしか思えない状況が続いています。チェルノブイリからも学べず、福島からも学べないのでしょうか。
(引用ここから)
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個人献金:北電役員が毎年、高橋知事に /北海道
高橋はるみ知事の政治資金管理団体「萌春会」に対し、北海道電力役員が毎年、個人献金していることが分かった。
29日の道議会で共産党の真下紀子道議(旭川市)の一般質問に対し、高橋知事が明らかにした。
北電役員の個人献金を巡っては、07年の道議会で共産党道議が「形を変えた企業献金」と問題視していた。
政治資金規正法は企業が政党以外に献金するのを禁じているが、高橋知事はこの日の定例会見で、「企業献金ではないので、(今後の献金も)誤解のないような形で受け入れていく」と話した。ただし、献金した人数や金額については「手元に資料がない」と述べた。
また、道は同日、05年3月〜11年3月に退職した部長級3人と課長級1人が、北電と関連会社に再就職していたことを明らかにした。
道の再就職要綱では、退職前5年間に在籍した職場と密接な関係にある企業への再就職は退職後2年間自粛すると規定しているが、道は「4人は抵触していない」と説明している。
毎日新聞 2011年6月30日
http://mainichi.jp/hokkaido/seikei/news/20110630ddlk01010348000c.html
通産出身の道知事、泊原発運転を容認のワケ
北海道電力役員からの一斉献金、計371万円也
14:56 08/19 2011
高橋はるみ北海道知事(旧通産省OB)の政治団体に、北海道電力の役員多数が、延べ100回以上、計371万円もの献金をしていることがわかった。
My News Japan
http://www.mynewsjapan.com/reports/1485
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(引用ここまで)
政治資金管理団体「萌春会(ほうしゅんかい)」の会長は南山英雄会長です。この方は、北海道電力の会長だった人です。
高橋知事は、道民のためではなく、北海道電力のために政治をしているとしか思えません。だから、反対する道民の声に耳を傾けることもなく、泊原発の営業運転再開を容認するのでしょう。
北海道の大地を守るため、子供や孫達に放射能汚染のないきれいな大地を引き継ぐため、北海道の経済と産業を守るために真剣に考えれば、運転再開を容認などできるわけがないのです。
原発事故によって、福島県の農業や漁業が破壊されている現状をご存知ないのでしょうか。原子力安全委員会が、経産省保安院に丸投げしている事実もご存知ないのであれば、そうなのかもしれません。収束できない福島原発事故から何も学ばず、北海道を守ろうとしない姿勢はとても残念なことです。
イギリスの再処理施設セラフィールドMOX工場「ソープ」が閉鎖ですが、北電はそれでも泊原発の3号機をプルサーマルにすることを中止しようとしません。福島原発事故で、一番爆発がひどかったのは、プルサーマルの3号機です。プルサーマルの危険性を認識できないのでしょうか。
北電は、記者クラブに所属の記者とそうでない記者を差別しています。また、北電は、風力発電の新たな買い取りをしないことにしています。再生可能エネルギーの普及を妨害し、ガスタービンコンバインドサイクル発電の導入も考えず、原発に固執するこのような、唯我独尊・殿様商売を続ける北電の言動は、全く理解できません。
(引用ここから)
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柏崎刈羽原発:柏崎市長「再稼働は心情的に困難」 /新潟
柏崎市の会田洋市長は10日、今月6日に定期検査に入った柏崎刈羽原発1号機の再稼働について、改めて福島第1原発の収束の状況や事故原因を踏まえた安全基準が必要としたうえで、避難者に対する国や東京電力による賠償や支援の必要性を指摘し、「福島の避難者が取り残されたままでは、再稼働は心情的に難しいのではないかと思う」と語った。今月中に定検に入る7号機についても同様の見解を示した。【岡村昌彦】
毎日新聞 2011年8月11日 地方版
http://mainichi.jp/area/niigata/news/20110811ddlk15040058000c.html
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(引用ここまで)
新潟県の柏崎市長は、柏崎刈羽原発の再稼動について、難しいとの見解を示されています。
泊原発の近隣の4町村である泊村、共和町、岩内町、神恵内村の長は、柏崎市長のこの言葉を、重く受けとめていただきたいです。
新潟県の泉田裕彦知事は、高橋はるみ知事と同様に通産省(現在の経産省)の出身の方です。
泉田知事は、原発のストレステスト(耐性検査)について、やらないよりはやった方がいいという気休め程度のレベルであり、終了時の再稼働の容認はあり得ないと話されています。ストレステスト実施後も再稼働を認めない考えを示しています。
高橋知事は、泉田知事のこの言葉を重く受けとめていただきたいです。
北海道知事であれば、理不尽な北電を正し、道民の安全を優先すべきです。
■北電とズブズブ 高橋はるみ知事 氷の素顔
<道幹部への天下り ベラボー献金 疑惑ゾロゾロ>
震災後初めて、泊原発の再稼働にゴーサインを出した北海道の高橋はるみ知事(57)に、非難が集中している。
高橋の資金管理団体「萌春会」の会長が元北海道電力会長で、北電幹部から毎年献金を受けていたことが発覚したが、知事と北電の“ズブズブの関係”は、そんなものではないからだ。
この問題を追及している共産党道議の真下紀子氏によると、高橋が就任した03年以降、少なくとも道幹部ら4人が北電や関連会社に天下りをしていた。これは高橋が知事に就任してから始まった悪習である。
おまけに、知事の古巣の経産省からはOB2人が北電に天下りし、彼らが高橋に献金しているのである。
北電からの献金額はどうか。04年は少なくとも17人から44万円、それ以降も、44万円(05年)、45万円(06年)、43万円(07年)、36万円(08年)、33万円(09年)と続いている。
「08年と09年分は、なぜか献金者の名前が出ない『匿名献金』が交ざっています。10年分はこの秋に公表されるので分かっていません。実際の献金額はさらに膨らむと思います」(真下議員)
単純計算しても、7年で総額300万円は下らない計算である。
真下議員が憤る。
「高橋知事は道民の意見を聞くこともせず、原発の再稼働を容認し、道民の安全をないがしろにしているのです。その裏にはこれだけの疑惑がある。経産省や原発関係者の意向をくんで、ゴーサインを出したと疑われても仕方がありません」
地元マスコミ関係者は「これが彼女の本性ですよ」と、こう言う。
「女 性で穏やかな印象の高橋知事の“暴走”には仰天している道民も多いが、表とウラの顔はまるで別人です。福島原発事故後も道議会では迷うことなく『原発は必要』と言い続けた原理主義者だし、北海道新幹線の建設にも熱心で、建設業界との蜜月関係を報じられたこともある。根っこはバリバリの官僚なのです。そのくせパフォーマンスには長(た)けていて、補助金を使って道産米のCMを道内向けに放送しまくって、笑顔を振りまいた。『PRなら道外で放送すべきだ』と批 判されてもケロッとしていました。彼女にダマされていた道民は数知れません」
目的のためには手段を選ばないオンナ。それが今年4月の選挙で3選を果たしたキャリアウーマン知事の素顔なのだ。
(日刊ゲンダイ2011年8月19日掲載)
http://news.livedoor.com/article/detail/5800720/泊原発3号機「営業運転再開」の裏に北海道知事"高橋はるみ"と北電「ズブズブの関係」
北電の現役役員ら10人から献金が!
しかも資金管理団体の代表は「前会長」が!
現代ビジネス 2011年09月02日(金)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/17743
北電の知事献金 5年で240万円 原発推進へ布石か
(2011/09/04 06:30)
北海道電力の役員やOBが、高橋はるみ知事の資金管理団体に個人献金していた問題で、献金額が2009年までの過去5年間で少なくとも計約240万円に上ることが、北海道新聞の調べで分かった。同社役員らは自民党の政治資金団体にも献金している。政治資金規正法上の問題はないが、市民団体からは「原発政策推進のための組織ぐるみの献金だ」との批判が出ている。
<北海道新聞9月4日朝刊掲載>
北海道民のためでなく、経産省や北電のために政治をするような人は、知事にふさわしくありません。