富士山の砂嵐


2010(平成22)年12月15日




 「神奈川県の広範囲にわたり謎の「黒い砂」が飛散

 2010年12月15日のことですが、神奈川県内の33市町村のうちの18市町で
 黒い粉が積もっているのが見つかりました。県内の非常に広範囲にわたる
 ものでした。分析の結果、主成分はケイ素であることがわかりました。
 人体に影響は無いそうです。

 15日の早朝、神奈川県では西からの強い風が吹いていたそうです。
 なので、この黒い粉は、神奈川県からみて西側からの強風によって、
 運ばれた可能性が高いことになります。

 山中湖付近では早朝から砂煙、砂嵐を観測

 一方、神奈川県から見て西側になりますが、
 富士山の東側にあたる山中湖付近では早朝から砂煙、砂嵐が観測されていました。

 次のサイトで、そのときの写真や動画が公開されています。

 ●貸別荘パインツリー
   遠山 喜一郎さんのサイト http://kashibesso.com/blog/
   2010年12月15日 と 2010年12月16日の記事


 ●フランス料理と富士の眺望 オーベルジュ 秋桜Blog
   浅見 紀之さんのサイト http://love-me.cc/blog/yado/cosmoses1/
   2010年12月16日(木)の記事



 「黒い粉」の正体は、富士山の砂の可能性が高い

 正確な判断は、専門家の方にお任せいたしますが、
 黒い粉の正体は、富士山の砂の可能性が高いようです。

 富士山の東側(宝永山、御殿場口登山道、須走口登山道方面)の砂が、
 強風で巻き上げられて、神奈川県方面へ運ばれた模様です。

 ご参考として、当時のライブカメラの映像を掲載いたしました。



6時33分 View山中湖しろがね(白銀荘)(Fujigoko.TV)による撮影
向かって左側(富士山の東側)に黒い煙のようなものが写っています。



6時49分 静岡県裾野市日本庭園鉄道ライブカメラ(Fujigoko.TV)による撮影
向かって右側(富士山の東側)に黒い煙のようなものが写っています。



6時17分 三ツ峠ライブカメラ(NTTドコモ山梨支店)による撮影
向かって左側(富士山の東側)に黒い煙のようなものが写っています。



6時30分 三ツ峠ライブカメラ(NTTドコモ山梨支店)による撮影
向かって左側(富士山の東側)に黒い煙のようなものが写っています。




遠山 喜一郎さん撮影 YouTube『富士と砂嵐』

 【遠山さんのこの動画に関するコメント】
  富士山の横に黒い雲が立ち昇ったが、余り気にしていなかった。
  夜が明けると黒い雲は、 強風による砂嵐だと判った。
  山中湖畔に立つ様になって5年になるが、今まで見た事無い 猛烈な砂嵐だ。


(2010年12月18日)

 神奈川県が最終的な分析結果を発表 「富士山の噴出物」「人体への影響はない」

 神奈川県は2010年12月27日、県内の広域に飛散した黒い粉の正体について、
 「強い西風で富士山の噴出物が吹き上げられ、県内に流れ込んできた」
 と推定する最終的な分析結果を発表しました。


 この噴出物は、化学組成分析の結果、カリウムとチタンを多く含み、
 1707年の富士山宝永噴火でできた物質と似ていることが分かりました。

 12月15日は、冬型の気圧配置で強い西風が吹いていて、
 大きく重い粒子ほど早く落ちていることから、
 西方向から物質が飛んできたことが裏付けられました。

 成分は、火山ガラスや岩石風化物などの一般的な鉱物で、
 今回の飛散量は比較的少ないので、人体への影響はないそうです。


 粉じんの飛散が確認された神奈川県の地域ですが、
 新たに南足柄市でも発見され、10市9町となりました。

 ・ 横須賀三浦地域:鎌倉市、逗子市、葉山町
 ・ 湘南地域:秦野市、伊勢原市、平塚市、藤沢市、茅ヶ崎市、寒川町、大磯町、二宮町
 ・ 足柄上地域:南足柄市、松田町、中井町、大井町、山北町、開成町
 ・ 西湘地域:小田原市
 ・ 横浜市(磯子区・泉区・港南区・栄区・戸塚区・中区・保土ヶ谷区・南区)


 神奈川県 粉じんの広域的な飛散の原因について(第3報)


(2010年12月30日追記)




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