■富士山で放射線量を測定(吉田ルート、須走ルート)

2011年7月9日に、独立行政法人「放射線医学総合研究所」(千葉市)の研究員2人が、登山道の放射線量を測定しました。自然界には存在しない放射性セシウムがわずかに検出されましたが、空間放射線量は通常とほぼ同じだったということです。東京電力福島第一原子力発電所の事故後に、富士山の放射線量が測定されたのは初めてです。

測定が行われたのは、
吉田口5合目(山梨県)から山頂までと、山頂から須走口5合目(小山町)までの登山道の各合目で、高さ1メートルの空間放射線量です。結果は、通常とほぼ同じ毎時0・03〜0・05マイクロ・シーベルトでした。ただ、須走口の6合目でわずかな放射性セシウムを検出、詳しい分析が必要ですが、年間数マイクロ・シーベルトのレベルということです。

同研究所放射線防護研究センターの保田浩志・チームリーダーのお話しによれば、「
健康には影響ないレベル。富士登山は安全」とのことです。


富士山で放射線量測定
2011年7月10日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shizuoka/news/20110709-OYT8T00734.htm


(2011年7月10日)


■富士宮市が富士山の放射線量を測定します(富士宮ルート)

富士宮市は、富士宮ルートの5合目から山頂まで、山小屋がある各地点・8ヶ所で大気中の放射線量を測定します。

・五合目
・六合目 雲海荘 宝来山荘
・新七合目 御来光山荘
・元祖七合目 山口山荘
・八合目 池田館
・九合目 万年雪山荘
・九合五勺 胸突山荘
・山頂 頂上富士館

測定日は2011年7月11日で、市立病院中央放射線科の技師が、物資運搬用のブルドーザに乗車して行われます。

福島第一原子力発電所の事故の影響を心配して、富士山の登山者が減ることが予想されるので、今回の測定を行うことで安全性をPRするということです。

富士宮ルートは、7月7日の時点では8合目までが通行可能で、そこから上は通行止めの状況ですが、7月14日の正午には、山頂まで通行可能になり、通行止めが全面解除になる予定とのことです。


(関連記事)

富士山頂で放射線測定 登山者に安全PR 静岡
2011年7月8日0時42分
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201107070638.html


(2011年7月8日)


■富士宮市が富士山の放射線量について安全であると判断しました(富士宮ルート)

富士宮口登山道の放射線量は健康には影響のないレベルであるとともに、安全であると判断

7月11日に実施された2種類の測定結果を踏まえ、判断したとのことです。

富士宮市のホームページに掲載された、測定方法及び測定結果の詳細

(ここから)
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測定方法1

電離箱サーベイメータにより、富士宮口五合目から山頂までの各合目と富士山本宮浅間大社のポイントで各3箇所の地表面から高さ0〜5cm、50cm、100cm、150cmの空間線量を測定しました。(単位:μSv/h、中央値を記録、地表面から100cmを判断基準とする。)

登山道の線量の平均:0.0488〜0.15625μSv/h
登山道の自然放射線を除く線量の平均(自然放射線0.05を除く):0〜0.10625μSv/h

測定方法2

GMサーベイメータにより、富士宮口五合目から山頂までの各合目と富士山本宮浅間大社のポイントで各3箇所の地表面汚染の最大値と最小値を測定しました。(単位:cpm、2m四方を検出)

登山道の線量の平均:51.25〜141.25cpm

通常値:13,000cpm以下を汚染なしと判断する(独立法行政法人放射線医学総合研究所医療機関等における放射線緊急モニタリング対応マニュアル、平成23年3月18日現在より)
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(ここまで)

2種類の方法で、詳しく調べていただいたようです。念のため、富士宮市のホームページでご確認ください。

富士宮市のホームページ 重要なお知らせ
富士山の放射線測定(2011年7月12日)
http://www.city.fujinomiya.shizuoka.jp/
(2011年7月12日)

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