[手に負えない原発]
■原発は解体もままならない負の遺産
 

(引用始め)
----------------------------------------------------------------------
2003年に運転を停止した元・新型転換炉「ふげん」(福井県敦賀市)の廃炉が
国の認可を受けてから12日で3年になる。
日本原子力研究開発機構は、2028年度までに廃炉を終える計画だが、
36万トン余りに及ぶ廃棄物の処分方法や、放射線量が高い部位の解体技術の開発
など、ハードルはまだ多く残されている。

機構は現在、タービン建屋の解体を進めており、これまでに給水加熱器(5台中3台)、
主蒸気管、復水器周辺の循環水配管などを解体した。

建屋の地下2階では、作業員が専用のカッターを使ってコンクリートの基礎を切断していた。
粉じんの飛散を防ぐため、ビニールが張られている。
約50センチの長さに細断した金属類は、汚染のレベルに応じてマークで色分けし、
ビニールに包んで空き部屋に仮置きしていた。

解体できたのは金属類290トン、コンクリートや保温材50トンで、全体のわずか約0・1%に過ぎない。

毎日新聞 2011年2月12日 地方版

----------------------------------------------------------------------
(引用終り)

・36万トン余りに及ぶ廃棄物の処分方法
・放射線量が高い部位の解体技術の開発

などは、現在の科学では不可能なので、子孫にお任せの状態です。
ですが、大学で原子力関係の学科を専攻する生徒は激減しており、人材は先細りの状況です。

解体作業に携わる作業員の方々には、被曝の危険が常に伴います。

高濃度の放射能に汚染された廃棄物、放射線量が高すぎて解体もできない部分は、
未来永劫放置されることにもなりかねません。



[手に負えない原発]
■いつまで冷やし続けなければならないのか
 

福島第一原発の1号機〜4号機は、冷却装置が損傷し、核燃料の冷却が本来のやり方ではできない状態になっています。上から水を注水して、冷やしている状態です。いったい、いつまで冷やし続けなければならないのでしょうか?

3年、5年という見方もあれば、10年という見解もあるようです。しかし、これらは、あまりにも原発事故を過小評価しているように思えてなりません。海外 の核の専門家の中には、50年〜100年経過してからでなければ、核燃料を取り出せない、つまりそれまでは、ずっと冷やし続けなければならないという見方 をする人もいるのです。

事故ではなく、通常の運転を行った後の使用済核燃料の場合でも、プルトニウムを使ったMOX燃料では、使用後最低でも100年間は冷却が必要です。地中に 埋めることができるまで温度を下げるには、さらに長い年月が必要で、通常のウラン燃料では30〜50年、MOX燃料の場合は500年かかると言われていま す。

そのような長い期間、いったい誰が面倒をみるのでしょうか?電源喪失をして、冷却機能が失われたら、放射性物質を世界中にばら撒く大事故になることは、福島第一原発の事故で立証済です。

「自分達の私利私欲のためなら、子孫に負の遺産を残してもかまわない」という、とんでもない思想の上になりたっているのが原子力発電です。子供達、孫達、 子孫のことを考えたら、このような発電方式を用いることなど、到底考えられないはずです。それでも原発にこだわる人達は、悪魔に魂を売った人達としか思え ません。


Crews 'facing 100-year battle' at Fukushima
ABC News Apr 1,2011 9:33am
http://www.abc.net.au/news/stories/2011/04/01/3179487.htm

プルサーマルの問題点
http://www.geocities.jp/alfalfaljp/begin/began/pulthermal/top.html




[手に負えない原発]
■原発事故は収束できるのか
 

(引用ココから)
----------------------------------------------------------------------------

■福島原発の安全性回復には1世紀の時間が必要=英専門家 2011/04/04(月) 21:44

英ナショナル・ニュークリア・コーポレーションの元安全対策部門メンバーであるジョン・プライス博士はこのほど、福島第1原子力発電所からの放射性物質漏えい事故について、安全性の回復までは1世紀の時間が必要だとの見方を示した。3日付で中国新聞社が報じた。

プライス博士は福島原発について、「燃料プールからの汚染水漏出を防止すると同時に、外部からは注水を続けざるを得ないた め、放射性物質の漏えいは止まらない」と指摘、今後も放射性物質の漏えいが予測され、核燃料棒が安全な温度まで冷却されるには50−100年かかると述べ た。  

プライス博士は「とにかくこの状況を打開する必要がある。現在の問題は放水によってたまったパイプ内やプールの水を安全に処理できるかどうかだ」と語った。

さらにプライス博士は、安全性の回復は福島原発を廃炉として核燃料を移動させるしかないと述べながらも、「ただし、これは50−100年後のことになる。つまり相当長い期間に渡り、福島原発とその職員は厳重な管理管制を受けることになる」と指摘した。(編集担当:畠山栄)

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0404&f=politics_0404_015.shtml


■「廃炉・除染に最長100年」 英科学誌に専門家ら 2011年4月13日11時41分

福島第一原発の廃炉や敷地の除染などには「数十年から100年かかる可能性がある」――。英科学誌ネイチャーは、11日付電子版で、米スリーマイル島(TMI)原子力発電所事故を経験した専門家らの見方を掲載した。

記事によると、福島第一原発の建設の一部を請け負った東芝による「10年程度」という廃炉計画について、TMI処理の経験者は「福島第一原発ではは るかに時間がかかるだろう」と述べている。原子炉が安定しておらず、さらに放射性物質が大量に放出される可能性も残っているからだ。

TMIを経験した別の技術者は、福島第一原発で採用されている沸騰水型炉(BWR)は「配管や弁などが密集している」と指摘。TMIより作業が難しくなる可能性を示唆した。

また記事では、旧ソ連・チェルノブイリ原発では事故から約80年後に当たる2065年まで除染が行われる予定、と言及している。(ワシントン=勝田敏彦)

http://www.asahi.com/science/update/0413/TKY201104130132.html


■日本原子力技術協会 石川迪夫原子力最高顧問  2011年4月5日火曜日

100年それ以上かかるかもしれません




----------------------------------------------------------------------------
(引用ココまで)

東芝は、10年程度と発表していますが、とても甘いと思います。東芝は、チェルノブイリやスリーマイルの経験が無いので、どうしても甘くなってしまうのか もしれません。チェルノブイリやスリーマイルの事故は、それぞれ1基だけの事故でした。福島第一原発は、1〜4号の4基もあるのです。さらに5、6号機も 冷温停止はしたものの、決して安全とはいえない状況です。自然に湧き出る地下水の問題をかかえていて、冷却だけではなく、水没しないような監視も続けなけ ればならないからです。

チェルノブイリでは、建造した石棺の老朽化が進み放射能の漏洩が発生しており、新たなシェルターの建造の必要性に迫られています。原発事故が起きてしまうと、とてつもない長い年月の間、対処しなければならなくなります。莫大な費用もかかります。

福島第一原発の事故は、過去に例のない大事故です。収束にかかる年月は、正確なことは誰も言えません。ですが、スリーマイルやチェルノブイリよりも、はるかに収束は難しく、長い年月も必要とすることは間違いありません。




[手に負えない原発]
■世界中に拡散した福島の放射性物質


放射性物質の拡散、地球規模で予測 投稿者 samthavasa
2011年6月23日



[手に負えない原発]
■放射性廃棄物:小出裕章先生「無毒化する力は人間にはありません」


MBS(毎日放送)TVの「ちちんぷいぷい」で2011年6月6日に放送された内容です。


毎年、全国合計で年間およそ1000トンの使用済み核燃料が出ていて、これを現在は、各原発内に保管していますが、すでに「保管スペースの半分以上」が埋まっています。

最終的には、再処理、再利用後に出る高レベル放射性廃棄物は「地下に埋設」することになっています。

ですが、

再利用のための再処理施設は、いまだ稼動せず

再処理のあとに出る高レベル放射性廃棄物の最終埋設地も決まらず

よって各原発内にそのほとんどがどんどん貯まる一方!

というのが現状のようです。


(小出先生のお話ここから)
---------------------------------------------------------------------------
使用済み燃料の再処理ができないままの日本の現状は・・・?

再処理施設があろうとなかろうと生み出した放射性物質を「無毒化」する力は人間にはありません。ですから昔から「トイレのないマンション」と言われましたけれども、自分が生み出すゴミの始末を知らないまま、ここまできてしまっているわけです。今、日本には54基の原子力発電所がありますので、おおざっぱにいうと、1年ごとに広島の原爆が産み出した核分裂生成物の5万発分を生みながら電気を起こしているということになってるわけですが、その生み出した核分裂生成物の始末の仕方を人間は知らないという状態でここまで来ているわけです。埋め捨てにされてしまう場所に狙われた地方の財政が破綻した小さな自治体はいくつもこれまでありましたけれども、そういう自治体でも、「さすがにこのゴミは嫌だ」ということで、どこも引き受けてのないまま今日まできてしまっている。「放射能のゴミ」を押し付けるなんてことは私はやるべきではないと思いますし、「どうしてもやる」と言って、「地面に埋めれば安全だ」というなら東京に埋めて欲しいと私は思います。


わたしたちはこれから「何に」代替エネルギーを求めるべき・・・?

今即刻やめたときにはですね、火力発電で原子力をやめた分を補うしか無いと、私は思います。それでしばらく、まあ乗り切っていくと。何十年というくらいはそれで行くしか無いだろうと思います。いずれにしてもその、原子力で使うウラン、あるいは化石燃料というのは、地球が46億年という歳月をかけて蓄えてきた資源なわけですね。でも、それを掘って使ってしまえばどっちにしてもみんななくなってしまうのです。ですから今のようなやり方でウランを掘って使う、あるいは化石燃料を掘って使うということは、「早晩破綻する」ということは分かっているわけです。ですからどういうエネルギー源に向かわなければいけないかというなら、最後は「太陽」しかない。すがるのは太陽しかないのですけれども、人間がどうやって太陽のエネルギーを使えば環境を破壊しないで使えるかということを一刻も早くその研究を始めて、少しずつそちらにシフトしていくということが必要だと思います。

---------------------------------------------------------------------------
(小出先生のお話ここまで)

フィンランドは「オンカロ」という施設を建設して、10万年の間、放射性廃棄物を保管することにしました。ですが日本は、まだ何も考えられていません。原発に使用済核燃料のゴミがたまる一方です。



[手に負えない原発]
■中性子で金属疲労した原発は、まるでガラスのように壊れるかもしれない


原子炉の圧力容器は、中性子の照射を浴び続け、次第に劣化していきます。金属の柔軟性・弾力性が失われ、硬くなり壊れやすくなります。
金属が、ある温度以下になると急激にもろくなる温度、これを脆性遷移温度(ぜいせいせんいおんど)といいます。劣化していない金属なら、例えばマイナス 20度にしても平気ですが、劣化が進むにつれ、「プラス10度までなら耐えられるが、それ以上温度を下げると危険」、「プラス30度までなら耐えられる が、それ以上温度を下げると危険」というように、冷やしづらくなるのです。つまり、やっかいなことに原子炉の圧力容器は、あまり低い温度で冷やすと、こわ れてしまうようになります。鋼鉄のはずなのに、まるでガラスのようにもろく割れてしまう恐ろしい現象です。冷やすにしても、低い温度で冷やしすぎてはいけ ないという、とても面倒なことになるのです。

この脆性遷移温度が、原子炉がどれだけ劣化が進んでいるのかを推し量る、ひとつの目安になります。

東京大学名誉教授・井野博満氏の調査によると、脆性遷移温度が危険な領域に達している原発には、例えば次のようなものがあります。

運営会社 名称 脆性
遷移温度
所在地 備 考
九州電力 玄海1号 98℃ 佐賀県 1975年10月15日運転開始
関西電力 美浜1号 81℃ 福井県 1970年11月28日運転開始。経済産業省原子力安全・保安院は2010年6月28日、関西電力美浜原発1号機(福井県美浜町)について、運転開始から40年を超える11月以降の10年間の運転継続を認可した。つまり50年間の運転を許可した。
美浜2号 78℃ 1972年7月25日運転開始
大飯2号 70℃ 1979年12月5日運転開始
高浜1号 54℃ 1974年11月14日運転開始
日本原子力
発電
敦賀1号 51℃ 1970年3月14日運転開始。日本最古の原発。2010年3月に40年を超えた。2016年に停止予定

玄海1号は、原子炉の温度が98度より下がると、圧力容器がもろくなり、壊れる可能性があるのです。

このような原子炉の劣化も踏まえ、元佐賀大学学長の上原春男氏は、原発は運転開始から25年で廃炉にすべきだとお話しをされています。ところが、電力会社 は欲を出して、40年も50年も使おうとします。本来であれば、安全性を厳しく追求すべき、原子力安全保安院は、原発を推進する経産省の中の組織であるた め、まったく役に立っていない状態です。美浜1号については、驚いたことに50年間の運転を許可しています。とても正気の沙汰とは思えません。元京都大学 原子炉実験所講師の小林圭二氏は、「脆性破壊で爆発が起きれば、圧力容器は空になり、ほぼすべての放射性物質が放出されてしまう」と警告を発しています。

海江田経済産業大臣が、原発の再起動を要請するために、真っ先に佐賀県知事を訪れたのは、佐賀県知事の父親が元九州電力の社員であったこともあり、九州電力の考えに近い佐賀県知事に頼みやすかったからなのでしょうか。

経産省は、原発を推進するだけで、安全性は二の次であるようです。50年の運転を認めたり、福島第一の原発事故も収束できないのに、停止中の原発を再起動 させようとしたり、とんでもないことをしています。福島第一原発事故のせいで、人の人生は破壊され、健康を破壊され、故郷を破壊され、国の経済も破壊され ているのです。老朽化した原発は、ただちに停止して廃炉にすべきです。


玄海原発は爆発する 九州から大阪まで壊滅
井野博満東大名誉教授が警告 (週刊現代7月2日号)
チェルノブイリ以上の大爆発
http://blogs.yahoo.co.jp/mxx941/5237553.html

関電美浜原発1号、50年運転へ 国内最長、国が認可
2010/06/28 22:15 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201006/CN2010062801000271.html

佐賀県知事 父親は九州電力の社員で玄海原子力発電所のPR館の館長であった。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E5%B7%9D%E5%BA%B7


[手に負えない原発]
■2011年7月4日 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章先生




原発は いらない

トップページ

電力不足のウソ
二酸化炭素は無罪
原発のコストは高い
手に負えない原発
地震で壊れる原発
原発事故
汚い原発
子孫にゴミを残すな
罪深い原発
恐ろしい内部被曝
放射性物質の拡散
原発に破壊された経済
電力会社の犯罪
電力会社の支配
地域独占の弊害
愚者が国を滅ぼす
見識者の意見
クリーンな発電
脱原発ソング

サイト内検索
リンク