てつさんから頂戴した登山レポート

 登山日:2008年8月5日(火)

 投稿日:2011/9/10 / 掲載日:2011/9/10

 

2008年夏休み ワンダーフォーゲル部で富士登山へ

〜ついに部活動に昇格!!〜

 私がワンダーフォーゲル部に入ったのは昨年、高校入学直後。当時、部員がゼロで同好会だった。しかし、私が入りたい部(同好会)だったので1人で入って入ってから誰かさそえばいいか、なんて考えていたが、半年誰も入ることなく夏が過ぎていった。ところが、私がワンゲル部の他にもう一つ所属している広報委員会で知り合った友人(現在は委員長、現在の所、自身の都合により部の山行には不参加)がたまたま入ってくれて、その後、彼のクラスからも新入部員を誘ってくれて人数が増加。私のクラスからも新入部員として1人入ってきてくれた。

 ついに今年で10人に(1人が都合により脱退して現在は9人)。なので、生徒会規約によると、5人以上で部活に昇格できるので、いろいろお金もかかるし予算が取れるのは部活にならないといけないので今年、6月、生徒総会で申請した。生徒総会ではいろいろあったが、なんと可決され、同好会から部活動に昇格しました!!私も同好会の会長から部活の部長へと変わりました!!


〜夏山目的地決め〜

 今年の夏山でどこへいくか、話し合いでは結構いろいろな所が候補にあがり、決まるまでが大変だった。しかし、最終的にはみんな、日本一高くて有名な富士山に登りたい、ということになり、2008年夏休みの山行は富士山に決定!!私はこれまでに4回富士山に登っていて(登頂は一度のみ)今度で5度目になるが、今までは連れて行ってもらうばかりで正直部長としてみんなを連れて登れるかどうか、不安だった。だが、部活に昇格したし、せっかくなら富士山登頂に成  功したい、と大きな目標を持ち、トレーニングも重ねてきた。                             

コースは初心者向けでよく山のガイドブック等で紹介されていて、
新宿からの直行バスもある河口湖口に。私は今までは富士宮口だったので、初めての違う登山口が楽しみだ(2005年、父との登山で下山ミスにより下りは須走口、その後タクシーで富士宮口の我が家の車へ移動(タクシー代1万5千円)。お金も余分にかかって大変だった。他の所を下ったことはあっても登るのは初。)。

富士登山というと、6年前、2002年、小学校の5年生の時に富士宮口から親戚のおじさんと祖父と私の3人で初めて行ったときは最初の5合目の寒さに応え、6〜7合目の間で自分が酸欠による高山病にかかっていることに気づかず、通りがかりの人に言われて気づき、その人から食べる酸素を頂いて回復したことを覚えている。その後、2003,2004,2005と続けてのぼり、最近行ったのはもう3年前になる。最初の3回はおじさん、祖父がメンバー、3年前(中2の時)は父と行き、その時が唯一の登頂。そして今年、とうとう部活で行くようになり、私にとって2度目のメンバー変更となる。こうして振り返ってみると、富士山ってすごく身近な所にあるのだな、と感じる。

2008年8月5日(火) 曇りのち雨
5:30 前日21:30就寝、朝4:20起床、4:35朝食、5:30家を出発

外は曇っているけれど、登り始めの今日はその方が暑くならなくて助かるだろう。
5:53 地元東戸塚から横須賀線に乗り、集合地横浜駅へ向かう
いつもより時間が早いので、空いていたのが良かった。
6:03 横浜着
集合地の中央改札前へ。
6:15 横浜駅中央改札前にて部員集合
今回は、部員9名、参加者7名。2人は都合により欠席。事前に連絡があったので、待ち合わせには支障なし。
6:29 湘南新宿ライン(快速電車)で出発
早速満員電車。この時間になると乗車率も高くなっていきます。注意点は、ザックは邪魔にならないようにおろして足下等に置くようにしましょう。
6:58 新宿駅着
バスが発車する西口へ向かう。その前にトイレ休憩。すると、金剛杖を持った親子が。富士山へ登りに行くのだろうな。バスのチケットは電話で予約したらしいので、チケット売り場でチケット(予約券)を購入。バス乗り場に着くと、富士山五合目行きの乗り場は富士山に登山に行くような人でいっぱい。ここ、新宿から富士山のはじまりみたいです。
7:45 新宿駅西口より、中央高速バスで出発
6月からの道路交通法改正により、ハイウェイバスの客席でもシートベルトの着用が義務づけられています。忘れずに! 私達を乗せたバスは、初台ランプから首都高に入り、高井戸から中央自動車道へ。
8:05 高井戸通過
首都高も中央道も順調。
8:25 八王子本線料金所を通過
最近は料金所に停まって料金払う車はあまり見なくなったなあ。今はETCの時代なんですね。
9:21 河口湖インター出口に到着、富士スバルラインへ
富士スバルラインを通過。約1時間程度。
10:07 河口湖口五合目の停留所に到着(2305m)
途中の道路が空いていたので、ほぼ予定通りに到着。高度に慣れるため、1時間ほど自由時間。昼食休憩をはさむ。持参したおにぎりと魚肉ソーセージを食べる。登山前のトイレも済ませる。
登山の安全を祈願するために、小御嶽神社でお参りする。その後、金剛杖に御朱印を押してもらった。
11:12 登山口に集合、富士登山出発
最初は水平の歩きやすい道。一部に下り有り。しばらくは歩きやすいけれど、後の高山病予防のために、スピードを出さないようにしましょう。みんなで固まって歩いていくが、途中でバラバラになってしまう。リーダーを務めた私の注意不足でした。遅いペースに合わせたから追い越された。反省。途中の分岐点から上り坂の始まり(右方向へ)。上り坂の最初の方は森林の中を歩き、なだらかな道を登っていく。
11:46 6合目総合安全指導センター(2400m)に到着、11:51出発
ここで最初の休憩。まだ少ない距離、時間しか歩いていないこともあり、休みすぎると疲れてしまうので、短時間の休憩。出発後、6合目の施設の前で係員から河口湖口と富士登山を案内するプリントをもらう。必ず目を通すように!

6合目から7合目まではジグザグの比較的緩やかな上り坂で登りやすい。富士宮口は最初からいきなり直線的に登るので、かなりきつかった。その反面富士五湖側は最初は曲線で道が整備されているので歩きやすい。途中で雲海が見えた。
12:48 7合目花小屋(2700m)の前に到着、12:56、出発
みんなで休憩中です。焼き印押してもらいました(¥200)。
- 7合目を出ると、いきなり岩場が始まる。ゴツイ場所を登っていく。富士登山が初めてだと結構きついが慣れると岩場もおもしろい。

この登山道のいいところは、山小屋が多いので、目標にするモノが多く、また、山小屋との距離が非常に短いので休みながら登れる。過去に行った富士宮口は標準時間でも1時間近くはかかる距離だった。途中で雨に降られ、雨具を使用。一度強く降ったがやがて弱まった。途中の山小屋でもう一つ焼き印をお願いするが雨で押してもらえなかった。
14:38 8合目太子館(3020m)に到着、14:44、出発
8合目の一件目の山小屋。宿泊予定の8合目の2件目の山小屋蓬莱館まであと少し。そろそろ体力消耗してくる頃です。でもみんな頑張っていました。
14:56 8合目蓬莱館(3120m)に到着
この日はここで宿泊。自宅から1万5千51歩。結構きれいな小屋です。宿に入るとまずは説明があり、その後、寝床へ案内される。大型二段ベッドに寝袋が敷かれていてその中で寝るのです。疲れていたのか、少し寝てしまうzzz メンバーも疲れていたのか、寝てしまう人もいた。やがて、メンバーに高山病が出始める。頭痛がするらしい。雨で気圧が低いのも関係するのでは? 途中でペースが乱れたからかもしれません。
18:00 夕食
甘口のカレーライスとポテトサラダ、卵焼き、お茶。おいしかった。翌日の携帯用の朝食もここでもらう。レトルトの釜飯パック2つ。食べ終わる頃、ツアーの団体が続々入ってくる。個人で参加する人、家族で参加する人など、多くのツアー参加者を見た。
18:50 就寝
しかし、すぐには眠れなかったので雨の中外に出てトイレに行ったついでに夜景などを見ていた。この時も雨は降り続いていたが、麓まではっきり見えた。雲海と麓の景色と二つに分かれていて両方楽しめた。雨が降っているので、持参した折りたたみ傘をさして外に出た。持ってきて正解だった。

山小屋の中では携帯電話が使用禁止のため、外に出て家に経過報告する。すると、地元は集中豪雨がすごいらしい。富士山も夜まで雨が降り続いていたので翌日頂上大丈夫か不安になるが、夜になると、雨はやんだ。河口湖の花火も小さく見えた。

メンバーのうち、二人ほど高山病で頭痛がするといって外に出てきた。外の空気と深呼吸で少しはマシになったらしい。

景色を堪能し、眠くなったところで小屋にもどり、ぐっすり寝た。21時頃。翌日は2時半に起きて3時に出発の予定。
2008年8月6日(水) 晴れ
- いつだったか忘れたが、頂上でご来光を見る人が起きるにぎやかさで目が覚める。私達は3時出発なのでまだ時間がある。目が覚めてこの時は眠れなかったのでみんなで出発したかったがみんなzzz、でした。団体行動です。みんなに合わせましょう。知らぬ間に、自分も起床予定時刻の少し前までzzz、でした。
2:30 起床
前日のチェックインの時に先生が起きる時間に山小屋の従業員の人に伝えていたので、時間通り起こしてもらう。先生と私でみんなを起こす。
2:54 宿を出発
真っ暗闇の中を歩いていく。ヘッドランプを持っていない人もいるのでその人は持っている人に着いていくようにする。いつもならまだ寝ている時間、それプラス真っ暗で足元や目の前がよく見えないので、目の前も頭もボヤケモード。けれど、山小屋でゆっくり眠って休んだので体は1日持ちそうだった。天気も良かった。が、しかしここでハプニング!

メンバーの1人が足の具合が悪くなってしまい、退散するかどうか話し合いたいところだが、途中で初日と同様、速い人と遅い人(私の居る方)の二班に分かれてしまい、速い方を先生が連れ戻しに行く。遅い班は待機。どちらの班もヘッドランプは持っていたので危ないことにはならなかった。

戻ってきたところで緊急会議。足の具合が悪くなってしまった本人に聞いたら下山したい、とのことでした。登り初めて30分後、蓬莱館の少し上からリタイヤとなりました。
3:37 蓬莱館の少し上にてリタイヤ
ヘッドランプを照らしながら、足元に気をつけて蓬莱館へ戻る。この時はペースを合わせていくことが出来た。
4:00 宿舎の近くで朝食
携帯コンロをグループで持ってくることになっていて、カップヌードルを持ってきている人が結構いたのでお湯を沸かす。コンロに火をつけてキャンプムードに。私は持参した菓子パン。宿でもらった朝食は保存食でまだ期日があるので持ち帰り。朝食後、空が明るくなってくる。
4:57 ご来光
綺麗だったので来て良かったと思った!!
5:02 下山開始
安全を第一に考え、小屋の人からも明るくなってから山小屋のない下山道に行った方が良いとアドバイスをもらったので、日の出の後に全員出発。最初はみんなでくっついていたがやはり途中で前後のペースに差が出てしまった。

8合目から6合目付近まで延々とつづら折りの下山道を下る。これが大変。退屈してしまう。標高が下がるにつれて暑くなっていく。途中、みんなで何度も少しずつ休憩を入れ、やがて見覚えのある登山道と合流。下山中に大パノラマも楽しむことが出来た。
7:14 5合目へ帰還
下りは登りよりも速く、順調にたどり着いた。予約していたバスは16:00発。早い時間に降りてきてしまったので、始発の11:00の便の席が空いているというので変更。それまで自由時間。3時間以上も滞在。お土産を買ったり、郵便局からはがきを出したりした。そして、小御嶽神社で無事に下山できたお礼のお参りをした。10:00頃、売店でパンを買って昼食。それと、コケモモソフトを食べた。美味しかった。3時間もあっという間に過ぎ、10:30、バス乗り場に集合。
11:00 新宿行きのバスで5合目を出発
富士山の地に別れを告げる。バスの中ではメンバーみんな寝ていた。車内も空いていた。
11:42 河口湖インターチェンジより中央自動車道に入る
この時間、高速はガラガラで順調。
12:34 八王子本線料金所を通過
12:54 高井戸通過
首都高も順調で、初台ランプで高速を降り、5合目から寝たり起きたりを繰り返しているうちに、新宿に到着。
13:20 新宿に到着
富士山とは違い、東京のビル街は非常に暑い(汗。
13:30 新宿駅から湘南新宿ラインに乗る
うちの部活は横浜、戸塚、大船付近に住んでいる人が多く、乗り換えなしで帰れるので横浜で流れ解散。快速に乗っていたので、私は乗り換えて東戸塚に戻った。
14:30 帰宅、長かった全行程を終える。
歩数は1万5602歩、2日間合計2万7153歩。

今回は、初めて学校のワンダーフォーゲル部で富士山に登り、残念なことに8合目で全員リタイヤとなりましたが、調子の悪い人に無理をさせることは出来ないので仕方ないです。反省点は、途中でペースが乱れたり、遅い人と速い人と差が出てしまったことだと思います。やはり、チームワークを大切にして、みんなで力を合わせていかなければ行けないと思います。グループでの登頂の鍵は「協力」だと思う。

良かったことは、みんなで仲良くできて、一緒に綺麗な景色を楽しむことが出来たこと。それがあったから、行って後悔はなかった。前回登ったとき、これで十代のうちに登るのは最後かな、と思っていたら3年後の今年、また登ることが出来てうれしかった。参加者に感想を聞いてみましたが、頂上まで行けなくて残念だったという人、キツイからもう登りたくないという人、またチャレンジしたい人、それぞれでした。今回は貴重な経験をしたので、またチャンスがあればこの経験を生かしていきたいです。



 
とても詳細なレポートで驚いてしまいました(汗光司 - 2011/9/10

てつ
さん

とても詳細なレポートをご提供くださり、ありがとうございます。
最初に拝見したときに、とても詳しく書かれているので驚いてしまいました。

詳細に書きとめておくと、後から思い出すことができるので、いいことだと思います。

私自身は、最初の頃は登るので精一杯で細かなことは書きとめていませんでした。
ですが、何度か登山するうちに、コマ目に書き留めておけるようになりました。

このときは、8合目でリタイアをされたということですが、人数が多くなりますと中には体調不良のかたも出てきて、おっしゃるとおり、これはいたしかたないことだと思います。

富士登山で重要なのは呼吸ですが、肺活量は個人差がありますので、ペース配分にも差が出てしまうのだと思います。肺活量の少ない人、ペースの遅い人に合わせるということでしょうか。団体行動の難しいところですね。

頂上まで行けずとも、八合目で御来光を見ることができたことは、とてもよい思い出になったのだと思います。

貴重なレポートをお寄せくださり、ありがとうございました。

他の皆様も、てつさんほど詳細なレポートでなくてもかまいませんので、お寄せいただければ幸いです。登山レポートのコーナーがとても寂しい状況ですので、ぜひご協力をお願いいたします(汗。


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