●富士山に登った子供の55%が高山病(山酔い)

2014年(平成26年)6月19日に日本旅行医学会が発表

富士山に登った子供の55%に、高山病(山酔い)の症状がみられたということです。


調査期間は、2012年8月と2013年8月の計6日間

調査対象は、富士山の五合目に下山をしてきた子供(5歳〜12歳)245人

聞き取り調査の結果によると、大半は家族との同伴による登山

高山病の症状(頭痛、吐き気、ふらつき、倦怠感など)があったと答えた児童は55%(134人)

登頂できた児童は50%(123人)で、そのうち高山病を発症していたのは59%(72人)

登頂できなかった児童は50%(122人)で、そのうち高山病を発症していたのは51%(62人)

体調不良や疲れで32%が八合目、10%が七合目で下山


富士山の五合目よりも高いところで宿泊した児童の内、63%の児童が高山病の症状を発症していた。



高度が高くなるほど、気圧が低くなり、酸素も薄くなります。

それだけ、児童の負担も大きくなるということです。

スポーツが得意な児童だとしても、それは酸素濃度の高い平地での場合ですね。

一般の人は、大人あれ子供であれ、酸素の薄い高地で、トレーニングを積む機会は無いと思います。

児童の負担を考えると、宿泊地は高度が低めのところのほうがよいようです。

宿泊地が低いほうが、酸素の濃度が高く、睡眠の質が高くなります。

睡眠時は、どうしても呼吸が浅くなります。
なので、酸素の薄い高地での睡眠は、高山病のリスクも高くなります。

無理をすれば、肺水腫や脳浮腫などの重症に至ることもあります。

大人も子供も、高地での順応については個人差があります。

高度が低めの出だし頃に、はりきりすぎて走ったりすることは厳禁です。

ゆっくり登って、酸素濃度が薄くなることに対して、徐々に順応させることが大切です。

無理をしても、よい思い出にはなりません。

初登山では、山頂までを目的としないという登り方でもよいと思います。

(2014年6月22日)




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